パンクとレスナー、因縁対決を制するのは?=WWE『サマースラム』プレビュー

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CMパンク対ブロック・レスナー

パンク(左)はレスナー(右)を倒して、世界最高峰を証明できるのか? 【(C)2013 World Wrestling Entertainment,Inc. All Rights Reserved】

 WWE真夏の祭典「サマースラム」がいよいよ日本で放送。注目の試合を紹介したい。
 CMパンクがブロック・レスナーとサマースラムのリングでついに闘う。
 この一戦のキーワードは『モンスター(怪物)』だ。

 パンクはレスナーと比べて体重で50パウンド(約22.5kg)軽いだけでなく、リーチや筋力でもレスナーを下回る。
 さらに7月15日放送のロウでレスナーに叩きのめされたことで、むち打ち、左ヒザじん帯と右足首の捻挫、肋骨打撲というケガを負わされてしまった。サマースラム当日までにどこまで回復できるかがパンクの勝機を握っていると言えるだろう。

 一方で、パンクの辞書に『恐怖』の二文字はない。ポール・ヘイマンは、レスナーを使ってパンクを襲わせたが、あれほどの襲撃にさらされながらも、パンクはあきらめることなく何度もレスナーにつかみかかり、殴りかかった。今のパンクの頭の中には『レスナーを完膚なきまでに叩きのめす』ことで一杯になっているだろう。サマースラムでの一戦は、ヘイマンの裏切りに対する怒りのみならず、彼のキャリアにおいておそらく最も強大な敵となるレスナーへの挑戦という気持ちも強いはずだ。

 15日のロウでは、レスナーが乱闘を制して勝ち誇った。しかし、パンクが恐れることなく何度も立ち上がってレスナーへ向かっていった姿勢は、パンクを支持するファンに自信と希望を与えたに違いない。

 パンクは、サマースラムではロウでの乱闘のようにはいかないと考えているだろう。レスナーは無慈悲な怪物だが、パンクはレスナー以上に容赦ない姿勢を示そうとするかもしれない。ここまでは、リング外でレスナーがパンクを圧倒してきた。しかし、2人がサマースラムで闘う場所は、パンクが最も慣れた空間、ロープが張られた四角いリングの中だ。

 パンクには、ヘイマンとの根深い確執からの怒りと、恐れを知らない不屈の闘志が備わっている。レスナーがヘイマンのためにパンクの存在を抹消しようと向かってきても、パンクの戦いぶり次第ではファンの予想を超える結果がもたらされるかもしれない。

 猛獣、怪物という恐るべき異名を冠したレスナーと、世界最高峰を自称し実践してきたパンクの勝負はWWEの夏最大の祭典サマースラムで行われる。

WWE王者ジョン・シナ対ダニエル・ブライアン

シナ(左)、ブライアン(右)と特別レフリーのトリプルH(中央) 【(C)2013 World Wrestling Entertainment,Inc. All Rights Reserved】

 ロウ新GMのブラッド・マドックスはWWE王者ジョン・シナに挑戦者を指名するチャンスを与えた。シナが選んだのは安易に勝てる相手ではなく、現在最も勢いに乗るスーパースター、ダニエル・ブライアンだった。

 WWE王座第一挑戦者を選ぶにあたり、シナはWWEファンの意志を深く尊重した。7月15日放送のロウで、WWEファンの反応に耳を傾け、そしてブライアンを指名したのだ。

 ブライアンは洗練された組み技の技術と、相手がどんな体格だろうと最後まで闘い抜くだけの身体能力を備えている。最近では、ランディ・オートンとの試合で頭部を強打しながらも闘いつづけ、レフェリーストップの裁定に対して納得できない表情をむき出しにし、リマッチでは執念でオートンから勝ちをもぎ取った。今やその勇ましさは、ファンから確固たる支持を得ている。

 興味深いことに、シナとブライアンがサマースラムでWWEの頂点を争うまでの経緯を振り返ると、実に対照的なのが分かる。王者シナは、11年前にWWEデビューを果たしてからというもの、鋼で作られた鎧のような筋肉から発揮される爆発的パワーを主体とした攻めで、通算13度もスポーツ・エンターテイメント界の頂点に立った。

 挑戦者ブライアンは、世界ヘビー級王座を1度獲得した経験を持つが、WWE王座を腰に巻いたことはない。また、彼はWWE生え抜きではなく、インディ団体や日本のリングで活躍しながら経験を重ね、技術を磨き上げてきたことで、名実ともに現代最高水準の技巧派スーパースターとなった。

 しかしながら、シナとブライアンはこれだけ対照的でありながら、共通点がある。それは、2人が共にWWEの最高峰を目指し、WWE王座に君臨するのだという、熱い思いを抱き続けているということだ。

 今年で通算26回目を迎えるサマースラムでは、ブライアンが王者シナの闘志を打ち砕き、念願のWWE王座獲得を果たし、場内に「イエス!」の大合唱を巻き起こすのだろうか。それとも、歴代スーパースター中で誰よりもWWE王座への執念と誇りを見せ続けてきたシナが、現在最も勢いに乗った技巧派スーパースターの挑戦を退けて、改めて「王者、ここにあり!」と叫ぶことになるのか。年間最優秀試合最有力候補の呼び声高いWWE王座戦に注目だ!

 この他にも、アルベルト・デル・リオとクリスチャンの世界ヘビー級王座戦、ケイン対ブレイ・ワイアットのリング・オブ・ファイヤー・マッチなど、見どころ満載となっている。どうぞ、お見逃しなく!

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