山本優弥「勝つ姿をみんなに見せたい」=Krush.31直前インタビュー

株式会社グッドルーザー

相手の長所が仇になるような練習をしている

地元・広島での凱旋試合に「みんなに勝つ姿を見せたい」と意気込む山本 【提供:株式会社グッドルーザー】

 8月25日に広島・広島県立総合体育館で行われる「Krush.31」に出場する山本優弥のインタビューが届いた。ことし5月のKrushでTaCaに判定負けを喫して以来の試合となる山本はセミファイナルでピーター・アーツの愛弟子であるインダー・ウーラルと対戦する。地元・広島で行われる山本はこの大会に何を思うのか!?

――前回のTaCa戦は延長までもつれる接戦の末に判定負けという結果に終わりましたが、あれからどんなことを意識して準備されてきたんですか?

 試合で言うと今回の相手はパンチも蹴りも速いコンビネーション型の選手なので、そこを上手く突くような、相手の長所が仇になるような練習をしています。

――ウーラルの映像を見て、かなり研究されましたか?

 何試合か見させてもらいました。やはりパンチからローのオランダ式コンビネーションが強い選手なので、そこに気をつけて戦おうと思います。

――以前、記者会見で「“蝶のように舞い、蜂のように刺す”ように動いて、自分も周りの人も喜ぶ試合をしたい」と言っていたのが印象的でした。あらためてあれはどういった心境から出た言葉だったのですか?

 もともと自分は距離を大切にして打たれずに戦うことを先生から教わってきて、ずっとそのスタイルで試合をしてきました。でもK−1で試合をするようになったころから、その戦い方が自分でも面白いと思えなくなってきて、殴られても前に出て殴り返すという戦い方に変わって。勝ち負けはもちろんですが、人に見せるものなので、自分はそこも大事にしたいと思っていました。でも会見で話したように、人に見せることばかりに目が行って勝てなくなって落ち込むのも、周りから心配されるのも、プロとして違う、と。広島大会ということで絶対に勝たなければいけないと思うし、そこで必ず勝てる方法を探した時に、あの時は“蝶のように舞い、蜂のように刺す”が一番勝利に結びつく戦い方だと思って発言したんです。だから試合当日にどうなるかは分かりませんが、今はそういう練習をしています。

勝つことと人に勇気を与えることの両立

「勝つこととと人に勇気を与えることをミックスした戦い方をしたい」と語る山本(写真は2013年1月のKrushより) 【t.SAKUMA】

――例えば自分の戦い方をどうするか葛藤していた時期もありますか?

 K−1に出始めたころは相手もデカくてリングも狭いんで、これはもう行くしかないと思ってやっていました。でも今はそういう姿勢も自分の中で噛み砕いた上で、過去の戦い方も出来るようになれたらいいんじゃないのかなと思っているところです。

――ここ最近の山本優弥とは違う新しい山本優弥を作っている段階なんですね。

 もちろん試合にはかけているし、試合への想いも強いです。でも自分は格闘技=人生の一つだと思っていて、そこで自分の動きや考えを変えていくことは人生をよりよいものにする一つの方法だと思っているので、大きい目で捉えていろんなことをやっていきたいと思っています。

――広島大会は優弥選手にとっては約5年ぶりとなる地元での試合です。自分が勝利する姿を見せたいという気持ちは強いですか?

 やっぱり試合は勝った負けたが残るものなので、それが大事なんだろうなと思います。僕自身は見ても見なくてもどうでもいい試合をして勝つよりも、勝ち負けよりも明日から生きる力をもらえるような試合が好きです。だから動き回って上手く攻撃を当てて戦う選手より、どんどん前に出て戦う選手の方が好きで、そうなりたいという願望のもとでやってきました。でも格闘技は勝ってナンボのもの。自分は器用な選手ではないですけど、勝つことと人に勇気を与えることをミックスした戦い方が出来るように、と思って取り組んでいます。

――それでは最後に優弥選手にとって広島はどんな場所ですか?

 自分は広島よりも今回のKrush広島大会ですね。寺戸(伸近)君がああいう発言(2012年8月に「僕と(山本)優弥のキックボクシング人生が始まった広島でもKrushをやらせてもらいたいと思います」とマイクアピール)をしなかったら、僕は2012年で格闘技をやめていたかもしれない。正直「自分がKrushの広島大会なんて…」と思っていました。でも正式に広島大会が決まって、改めて練習を再開するようになって、1月には代々木のトーナメントにも出させてもらいました。だからKrush広島大会は僕の格闘技生活をつないでくれた大会です。寺戸君には本当に感謝していて、みんなに勝つ姿を見せたいし、寺戸君と2人で勝ちたい。きっと広島のみんなもそれを望んでいると思うので、頑張りたいと思います。
■「Krush.31 〜in HIROSHIMA〜」
8月25日(日)広島・広島県立総合体育館開場 12:30/本戦開始14:00(本戦開始前にオープニングファイト予定)

<メーンイベント ISKA世界バンタム級タイトルマッチ 3分5R>
寺戸 伸近
アレクサンダー・プリリップ

<セミファイナル Krush −70kg Fight/3分3R・延長1R>
山本 優弥
オンダー・ウーラル

<第7試合 Krush −67kg Fight/3分3R・延長1R>
牧平 圭太
冨樫 健一郎

<第6試合 Krush −65kg Fight/3分3R・延長1R>
NOMAN
白神 喜弘

<第5試合 −61kg契約/3分3R・延長1R>
梶田 義人
北井 智大

<第4試合 Krush −67kg Fight/3分3R>
近藤 大成
村田 康行

<第3試合 Krush −60kg Fight/3分3R>
津乗 大貴
林 将多

<第2試合 −78kg契約/3分3R>
藤田 智也
藤井 章太

<第1試合 Krush −58kg Fight/3分3R>
渡辺 武
タイチャーン

<OPファイト第2試合 Krush −58kg Fight/3分3R>
谷口 健
翔也

<OPファイト第1試合 Krush −60kg Fight/3分3R>
西川 翔貴
林 健太

<全日本新空手道連盟提供試合 K−3中学生マッチ>
伊藤 友哉
吉村 凌仁郎

<全日本新空手道連盟提供試合 K−4小学生マッチ>
武田 雄陽
梅田 凌
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