桐生、予選敗退も「この経験で強くなる」=世界陸上・男子100mレース後コメント

構成:スポーツナビ

自分の走りに迷う山縣「昨年に比べて何かが劣っている」

 こういう結果になってしまったことは、日本代表を任された選手としてふがいないと思うし、申し訳ないです。

――スタートの反応があまり良くなかった?

 いつもいつも素晴らしいスタートが切れるわけではないので、あまり気にしないようにしています。たとえ0.19で反応しても、後半巻き返せる選手になりたいと思っています。
 レース全体の内容として、満足いくものではなかったし、スタートから中間のところでトップスピードに乗りきれなかったです。

――体を動かさないとスピードに乗らなかった?

 その感覚に近いです。

――同組にウサイン・ボルト選手がいたが緊張した?

 どういう雰囲気であっても、それに左右されない走りをするべきだし、ボルト選手と同じ組だという発表があってから分かっていたことなので。そこは気にしないように、どういう環境にあっても、自分がイメージする走りを突き通すことに集中することしか考えていない。想定の範囲内というか、気にならなかったです。

――予選通過には10秒10台が必要だった?

 10秒10台じゃ、予選通過でしかなく、決勝進出となると、その先が必要なります。僕に求められるレベルが10秒10台というのが情けない。

――スタートを迎えるにあたって、集中できなかった?

 やれることは全部やって、自分を高めていた。正直、何が悪かったかと言われても分からない。これから考えていきます。

――ロンドン五輪の時との違いはあるか?

 精神状態や、前日にどれぐらい追い込まれていたかは全部似ている。しかし、この結果になってしまったので、根本的に自分の走力が足りなかったと思う。何かが自分に足りなかったと思うが、それが何かは分からない。
 準備の段階で、いろいろなところに迷惑をかけて、いろいろ力を貸してくださった人に申し訳ない。
 昨年(のロンドン五輪)の走りが絶対に正解だとは思っていない。完成された走りだとも思っていない。ただ、自己ベストが出ていないというのは、昨年に比べて何かが劣っているということがあるわけで、それが何かは自分では分からない。

――準決勝に進めず悔しい?

 準決勝に進むことができなかったことよりも、僕はもっと上を目指していました。準決勝に進めなかったのは悔しいですけど、本当に準決勝にも行けなかったのかという悔しさというよりも情けなさの方が大きい。明日に合わせるつもりでコンディションを整えてきたし、本当は出直してきたいですけど、どこまで戻ればいいのか分からない。

――男子400メートルリレーに向けては?

 こういうのは好きではないですけれど、切り替えなければいけない。切り替えなければいけないという状況に追い込まれたことが、自分でふがいないです。そこは切り替え、結果は結果なので、リレーに合わせて準備します。
 ちゃんと結果を出す時に出せないのが自分の今の実力。不完全燃焼だったと言われても、完全燃焼できる保証もないし、そういった意味で未熟だなと思います。

<了>

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