混乱が続くアルゼンチンリーグの問題=迷走する解決策と有望選手の流出
アルゼンチンフットボール界の重要な課題
アルゼンチンフットボール界が取り組むべき重要な課題。それは頻繁に日程や試合時間の変更を繰り返す中で、国内リーグが失ってきた重要性を取り戻すための確固たるシステムを見いだすことだ。これらの多くは暴力事件が生じたためのやむを得ない変更であったのは事実だが、アルゼンチンフットボール協会(AFE)や政府すら進むべき方向性を見いだせていないのもまた事実なのだ。
アウエーファンのスタジアム入場禁止にしても、それが実際に起きている問題の解決策になるとは思えない。死傷者が生じた近年の暴力事件は、同じクラブのバッラ・ブラバ(過激派集団)内における利権争いがほとんどだからだ。
それに加え、選手の流出も止まらない。今オフもスコッコ、ワルテル・エルビティ、ルーカス・ビアトリ、フアン・イトゥルベ、クレメンテ・ロドリゲス、ルイス・ファリーニャ、ファクンド・フェレイラ、ジノ・ペルッツィらが、より良い契約条件を求めて他国のクラブへと移籍していった。
ヨーロッパのトップリーグでプレーする自国のスター選手たちがテレビの向こうで活躍する反面、国内リーグには若手かベテラン選手しかいない。アルゼンチンフットボール界は長らく続いてきたその二面性を打破すべく、大きな変革を行うべきときを迎えている。
<了>
(翻訳:工藤拓)