高卒2年目・近藤、F球宴「MVP狙う」=田中vs.斎藤佑でマスクかぶった成長株

ベースボール・タイムズ

プロ1年目でスタメンマスク、期待のホープ

昨季、高卒ルーキーながら1軍デビューを果たし、今季はファームで打率3割4分6厘と絶好調の日本ハム・近藤 【写真は共同】

 19日からのオールスター戦に先立ち、18日には秋田県立野球場(こまちスタジアム)で“原石たちの球宴”「プロ野球フレッシュオールスター2013」が行われる。1992年のイチロー(当時登録名:鈴木一朗)、2009年の中田翔など、このゲームで活躍した選手は球界を代表するプレーヤーへ育っていくと言われるが、今年はその名を轟かせ、スターへの階段を上っていく選手は生まれるだろうか。
 数多くの“原石”たちが出場する中、イースタン・リーグで今季、首位打者を争う活躍を見せている注目株を紹介したい。昨季、高卒1年目にして1軍でのスタメン出場を成し遂げた2年目の捕手、北海道日本ハムの近藤健介だ。

 2011年ドラフト4位で指名された近藤は、名門・横浜高校出身の19歳。今年の8月に20歳になる、若きホープだ。昨季はプロ1年目ながらその能力を買われ、1軍でも20試合に出場(打率1割9分2厘、0本塁打、2打点)。高卒捕手としては実にチーム56年ぶりとなるスタメンマスクを任されるなど、大きな期待を受けている。ガッチリとした体形に、もともと内野だったというフットワークの軽さと肩の強さは、19歳とは思えない完成度がある。さらに今季は打撃にも磨きが掛かり、ファームで打率3割4分6厘と絶好調だ(16日現在)。フレッシュオールスター直前の7月某日、彼にいまの心境と意気込みを語ってもらった。

「1年目に1軍の試合、経験が大きかった」

「去年はファームと、1軍でそれぞれ半分くらいの時間を過ごさせてもらいましたが、プロのピッチャーのボール、キレについていくのが大変でした。シーズンを追うにつれて徐々に慣れてきて、ファームではだいぶ打てるようになりましたが、1軍に上げてもらったときにはファームと1軍との差を大いに感じました。結局1軍には慣れないまま、去年のシーズンは終わってしまいましたね。やはり常に1軍で試合に出られるようになるのが夢なので、そうなっていくために1軍のレベルをしっかり意識しながら、いまはファームでプレーしています。そう思えるのも、1年目に1軍の試合を経験できたのが大きかったと感じています」

 才能の片鱗は、昨季から垣間見せていた。守備面での評価がなされなければ試合出場もままならない高卒捕手という立場ながら、ファームで59試合に出場し、打率2割7分9厘という成績をマーク。1軍出場まで成し遂げたのは前述のとおりだ。それでも「満足はできなかったです」と近藤は振り返る。

「1軍でも30打席立たせてもらって、もったいない打席、打ち損じた打席がありました。やっぱり、それをいかに結果につなげていくことができるかですね。そうでないと1軍には残れないと思いました」

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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