高卒2年目・近藤、F球宴「MVP狙う」=田中vs.斎藤佑でマスクかぶった成長株

ベースボール・タイムズ

楽天・田中との対戦が刺激に

近藤はフレッシュオールスターで「MVP狙っています。100万円取りたいです!」と力強く宣言した 【ベースボール・タイムズ】

 1軍の差を大きく体感したのは、初めて1軍でスタメンマスクをかぶった7月13日。Kスタ宮城で、東北楽天・田中将大、日本ハム・斎藤佑樹の投げ合いとなったゲームでマスクをかぶっていたのが近藤だった。

「初スタメンのときは試合前に急に言われて、心の準備もないままだったので、無我夢中でした。ただ初めての先発ゲームで、斎藤佑樹さんと楽天の田中将大さんの投げ合いに、自分がマスクをかぶって試合に出させてもらったということは大きかったですね。特に球界を代表するピッチャーである田中さん相手に打席に立てたのは、1年目から本当に大きかったと思います」

 今季13連勝と抜群の投球を見せている楽天・田中に対峙(たいじ)し、感じたのは「1軍で常に出続けるためには、あのボールを打っていかないといけないんだな」という思いだ。目標とする1軍で活躍できる選手になるために、オフの期間はみっちりと身体をつくって過ごしたという。

「昨季はどうしても強い球に押し負けたり、ファウルになったりしてしまいました。今季は身体の近く、手前まで引きつけて弾き返せるようなスイングスピードだったり、パワーをつけることを意識して、オフに取り組んでいました」

 その成果はしっかりと数字にも表れ、昨季はファーム59試合、200打席で二塁打8本、三塁打1本、本塁打1本だった長打の数が、今季はここまで207打席で二塁打12本、三塁打2本、本塁打4本へ。確かな成長を続けている。

目標とする打撃は西武・栗山

 目標とする打者は「西武の栗山巧さん」。選球眼が良く四球を選んで出塁率を上げ、かつ甘い球を逃さずにとらえて外野の間を抜いていく打撃が目標だ。

「1軍で結果を出すためにはもっともっと力をつけていかないとダメですね。1球を無駄にせず、1打席目のファーストストライクから自分のスイングができるようにしたいと思っています」

 捕手としては「2年目でようやく周りを見ながらプレーできるようになったと思います」と振り返る。あとはこの経験を生かすべく、1軍で実践するチャンスをつかむだけだ。

 最後に、来たるフレッシュオールスターに向けての意気込みを聞いた。
「自分のやるべきこと、できることをしっかりアピールしたいと思います。各チームからいろんな選手が出てくるので、良いところをたくさん盗みたいですね。1軍で活躍できるようになるために、このフレッシュオールスターがひとつのきっかけになるような結果を残したいと思います。MVPですか? 狙っていますよ。100万円取りたいです!」

 着々と成長を遂げている近藤健介。今夜、彼のプレーに注目だ。

<了>

(文・場野守泰)

2/2ページ

著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント