“無用”のFIA国際法廷=赤井邦彦の「エフワン見聞録」第8回
ホワイティングへの温情の対価
本当のところ、メルセデスはホワイティングからテスト実施のアドバイスを受けている。とすれば、ホワイティングも罰せられるべきだが、そうはならなかった。その裁定を裏読みすれば、メルセデスとピレリへの戒告だけという軽い罰は、FIAのホワイティングを罰しなかったお返しと理解して良いだろう。
ミシュラン“招致”の伏線?
テストに関する厳しすぎる制限や、ライフの短いタイヤの製造依頼など、FIAがピレリに投げる要求は無理なモノが多い。これは、ジャン・トッドFIA会長がピレリを追い出し、ミシュランの参入を期待しての措置……なのではないかといううわさもある。
まあ、F1とはこんなものだ。政治が動き、権力が動き、金が動く。この中では金が一番綺麗に見えるから不思議だ。
<了>
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