高谷裕之「俺らしい戦いをしてきっちり勝ちたい」=「VTJ 2nd」直前インタビュー

VTJ実行委員会

「昔の自分を思い出して気持ちを作っている」

「俺らしい戦いをして、きっちり勝ちたい」と意気込むDREAM王者・高谷 【t.SAKUMA】

 6月22日に東京・TDCホールで行われる「VTJ 2nd」の「日本vs.北米 3対3」対抗戦で日本チーム大将を務める高谷裕之のインタビューが届いた。高谷はユライヤ・フェイバー率いるチーム・アルファメールの危険なファイター、ダニエル・ロメロを迎え撃つ。
 なお、指定席完売を受け立見を販売することが決まった。会場入口横チケットカウンターにて13時より販売。立見4000円※入場時に別途ドリンク代500円が必要。

――いよいよ「VTJ 2nd」が目前に迫ってきました。仕上がりはいかがですか?

 今年に入って新たなボクシングジムで練習させてもらうようになって、そこでいいスパーリングをやらせてもらっています。自分の場合、打撃だけのスパーリングをやっていないとダメで、総合のスパーだけだと、どうしても神経が張りつめないというか、感覚が研ぎ澄まされないんですよね。それで今回は打撃のスパーをやり込んで、いい感じに仕上がっています。

――今はどういった場所で練習されているのですか?

 ボクシングジムでボクシングを、キックはウィラサクレックジム、総合は津田沼道場とRJW(現・和術慧舟會 東京道場)ですね。4月のシュートボクシング(SB)から試合間隔は短いですけど、あの時に打撃のスパーをやり込んでいて、いい感覚を持って試合に臨めそうです。

――約2カ月というインターバルだったので、今大会に高谷選手が出場するのは少し驚きました

 VTJに出たいというのはずっと頭にあって、スケジュールがタイト過ぎて出れないかなと思ったんですよ。それでも出たかったので「出たい」とリクエストしたら、OKということになって出場が決まりました。

――高谷選手としてもVTJハ出てみたい大会だった、と

 やっぱり統一ルール(※UFCも採用しているネバダルール)でやっている大会で、目指しているところが明確じゃないですか。対外国人というテーマもあるし、自分としてもそういう中でやっていきたいと思いました。

――前回、SBで試合をして、どんな収穫がありましたか?

 試合間隔をあまり空けたくなくて、SBに出たんですけど、総合は相手の打撃をもらわないようにうまく戦わないといけない。でも打撃の試合はもらって当然じゃないですか。それで腹を括ってやれる部分があって、SBではそういう試合ができたと思います。

――昨年、大晦日のジョージ・カラキャニャン戦は1年ぶりの試合で、試合勘が鈍っていた部分はありますか?

 それもあるし、その前の年のリオン武戦、宮田和幸戦も、うまく総合をやろうとしてたんですよね。でも自分は本来そういうタイプじゃない。今回は総合でも気持ちを込めて戦いたいなと思います。もちろん技術を上げるための練習はしていますけど、昔の自分を思い出しながら気持ちを作って、それを試合で見せたいですね。

――先日の記者会見で印象深かったのが「試合勘が戻って調子は上がっていますか?」という質問に、高谷選手が自信満々で「はい」と答えたところです。それだけいい練習ができているんだなと思いました

 そうですね。いい感じのテンションに持っていけると思います。

「アメリカの真似をしてうまく戦おうとは思わない」

4月のシュートボクシングから2カ月でVTJ参戦 【t.SAKUMA】

――対戦相手のロメロについてはどのくらい情報が入っていますか?

 あんまり見てもしょうがないんで、見ないようにしていますね。ユライヤ(フェイバー)のジムの選手というくらいですね。相手はあまり関係ないです。

――金網・ヒジについてはいかがでしょうか?

 やったことがないルールでもないので、そこまで気にはしてないです。スタイル的にリングでも金網でも戦い方が変わるタイプじゃないので。ヒジを使うのは主にグラウンドじゃないですか。練習では当てる真似をするくらいなので、試合で思い切り当ててみたいですね。

――高谷選手にとってヒジがあるとプラスに働きそうですか?

 あった方がいいと思いますね。グラウンドで下になってどうこうするタイプじゃないし、上でポジションを取る方なので、そこでいろいろと試したいですね。

――大晦日のカラキャニャン戦では持ち味を出せずに判定負けでした。今回でモヤモヤを爆発させたいですか?

 アメリカのMMAっていう何となくイメージがあるじゃないですか。それにうまくやられた感じがあったんで、そこへのリベンジという気持ちは強く持っていますね。

――高谷選手は2012年にアメリカに行っていますが、あの時はどこで練習したのですか?

 ちょうどギルバート・メレンデスがジョシュ・トムソンとやる前で、メレンデスのトレーニングキャンプに参加しました。

――そうなんですね。高谷選手はかなり前からシーザーのところで練習していますよね?

 はい。ただメレンデスはシーザーのところでも練習しているんですけど、自分でチームを組んでやっているんです。その時もジェイク・シールズとは一緒でしたが、それ以外で特に有名な選手がいるわけではなかったです。

――キャンプではどんな練習をしていたのですか?

 何気に雑ですよ。週2回、ガチンコでやるビッグスパーリングがあって、他の日はそのための調整、みたいな。

――そうなんですか? もっと緻密にやっているのかと思っていただけに意外です

 内容としてはオープンフィンガーグローブでやるテイクダウン多めのスパーと8オンスでやる打撃多めのスパーの2種類で、時間は試合と同じ5分5R。メレンデスを元立ちにして、何人かが交代で相手をする形です。しかもそれを本気でガチンコでやるっていう。

――ほとんど試合と同じですね…

 メレンデスはヘロヘロになるし、俺もケガしました(苦笑)。でもすごく参考になりましたよ。毎日ビッグスパーはできないわけだから、他の日の練習を調整して、ビッグスパーに備える。そのためのメニュー作りは面白かったですね。自分も今は1週間のうち総合のスパーの柱を作って、そこにボクシングのスパーを1・2回混ぜるという形にしています。

――アメリカ的なものに対して自分のスタイルで勝つ。それが今回のテーマですか?

 全体的なレベルアップは必要ですけど、アメリカの真似をしてうまく戦おうとは思わないですね。もうそういうのはやめようかなって。自分がやりたいように戦って結果を出したいです。

――現在、DREAMが活動休止状態ですが、高谷選手としてはどんなことをやっていきたいと考えていますか?

 今年の話をすれば10月にVTJがあるので、それには出たいと思います。その先に海外があるかもしれないし、ないかもしれない。いずれにせよ、強くなって上を目指していきたいと思います。

――それでは最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします

 俺らしい戦いをして、きっちり勝ちたいです。
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