所英男「海外挑戦という燃える目標が出来た」=「VTJ 2nd」直前インタビュー
「ゲージは新しいことにチャレンジしている感覚」
海外挑戦を狙う所英男にとって「VTJ 2nd」は試金石となる重要な一戦だ 【VTJ実行委員会】
――昨年末のVTJ以来の試合となりましたね。
去年が約1年間、試合が空いたので、今年の前半は次の試合はいつになるんだろうと思っていました。その時にVTJの開催が正式に発表されて、出場させてもらうことになりました。
――前回、VTJで試合をして、どんな感想を持ちましたか?
試合でケージを使うことはなかったんですけど、ケージを使う練習をやってみて、新しいことにチャレンジしている感覚で楽しかったですね。大会の日はマモルくんと一緒に帰って、そこでキックのトレーナーの松尾(宗)さんを紹介してもらって、それをきっかけに練習を見てもらうようになりました。あとはRISEで活躍していた水谷(秀樹)さんとも一緒にトレーニングさせてもらうようになって、すごくいい練習をさせてもらっています。
――今年に入って練習環境そのものが変わったようですね。
はい。松尾さんと水谷さんにキックを教わって、ボクシングは野木(丈司)さん、総合はグランドスラム、マスタージャパンでも練習させてもらいました。練習環境が変わって、自分にもまだ伸びしろがあることが分かって、いいメンタルで練習が出来ています。
「格闘技のためだけの生活を送っている」
あのころは燃える相手と戦いたいと思っていたのですが、今は燃える目標というんですかね、高い目標が出来たんです。僕は今年で36歳なんですけど、まだファイターとして伸びている実感があって、それだったら挑戦……海外に挑戦したいと思うようになって、それに沿った相手と戦いたいと思いました。
――なるほど。所選手が海外志向になったのは、やはり練習メンバーに海外で活躍する選手が多いからですか?
金原(正徳)さんの影響がデカいですね。金原さんは目標のために頑張っていて、しかもファイターとしても本当に強い。最初は金原さんとまともにスパーリング出来るようにと思ってやっていたのが、途中からは自分も同じように欲が出てきて。とってつけたような目標かもしれませんが、今の目標は海外に挑戦することです。
――どちらかと言えば所選手は海外・金網とは無縁のファイターだと思っていたので、驚きがあります。
きっと体のコンディションをちゃんとキープしていれば国内でも試合は組んでもらえると思うんです。でも僕が海外に挑戦しようと思ったら今しかない。年齢的にも最後のチャレンジだと思います。
――今回は契約体重ですが、フライ級(56.7キロ)まで落とすのも、海外挑戦のためですか?
はい。でも新しい目標が出来て生活そのものが変わったんですよ。食も今まで以上に節制して気をつかうようになったし、夜更かしもしなくなりました。僕がアスリートと呼べるかどうかは分かりませんが、格闘技のためだけの生活を送っています。それが新鮮でもあり、楽しいですね。
「3Rフルに使って何が何でも勝つ」
しつこそうなイメージですね。マコーストンの映像をグランドスラムで見た時に、勝村(周一朗)さん、小見川(道大)さん、マモルくんがいたんですけど、みんなから意見がどんどん出てくるんですよ。僕だったら何も思わなかったような場面でも「あそこはこうだった」みたいな。試合をするのは僕なんですけど、周りのアドバイスを聞きながらすごいなと思っていました(笑)。
――それだけのメンバーがいれば心強いですよね。
はい。もちろん野木さん、松尾さん、水谷さんからも打撃のアドバイスをもらっています。最高のトレーナー陣に囲まれて練習しているので、みなさんが言ってくれることは間違いないと思うんですね。だからあとはもう、相手どうこうではなく、ちゃんと当日までに自分を作っていられるかどうか。そこがポイントだと思いますね。相手に合わせて戦うつもりもないですし、スタミナ的にきつく、寝技で押されることもある、そういう覚悟はしています。5分3Rフルに使って、何が何でも勝つというつもりで戦います。
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