岩渕真奈、ドイツの地で見せた成長の跡=「女子サッカーの盛り上がりはまだまだ」
栄光や称賛にも浮かれることのない岩渕
日本女子サッカーのさらなる発展へ、岩渕(中央)はチームでも代表でも歩みを止めない 【Getty Images】
世界の頂点に立ち、12年のロンドン五輪では銀メダルを手にした。多くの個人賞も手にしてきたタレントに、熱狂的なファンは彼女のキャリアをインターネットで追っている。Youtubeでは、「女性版メッシ」と彼女を称える動画がアップされている。だが本人は、「ちっとも自分のことをメッシだなんて思っていませんし、過去にいただいた賞も、もう過去の事なので、(気持ちを)切り替えています」と冷静だ。
彼女はサッカーとともに生きている。それは、もしもサッカー選手になっていなかったら何をしていたかと問われても、「小さいころからサッカーばかりだったので、今考えても正直分かりません」とほかの選択肢が思い浮かばないくらい、サッカー漬けの毎日を送っている。これまでの歩みには、「ベレーザというチームを目標に育成時代からやっていて、今の自分があるのも育成時代のおかげだと思っています」と、感謝の言葉を述べる。
男子とはまだまだ人気の差がある女子サッカー
おそらく、男子チームが世界最速で14年W杯ブラジル大会への出場を決めたことも影響しているだろう。岩渕も、その差を「女子サッカーが盛り上がってきたとはいえ、男子サッカーとは比べ物になりません」と認める。だが、いやだからこそ、「W杯で優勝できたことは、女子サッカーにとって大きなことでしたが、まだまだだと思っています」と気を緩めることなく新たな未来の創造へと向かうのだ。
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