ザック「3−4−3も良いところあった」=国際親善試合 ブルガリア戦後会見

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狙いは主導権を握ること

――3−4−3を試すとき、必ず監督は「新しいオプションとして大事だ」と言っていたが、必ずしもうまくいっていない。今後もチャレンジし続けるのか? 試合終了後、サポーターが拍手していた。そのことについてどう考えるか?

 フレンドリーマッチで結果が最重要でなければ、新しいオプションを試すということがあっても良いのではないかと思う。それが15分であれ、30分であれ、45分であれ、もしかしたら90分であれ、それは状況によって変わってくる。今日、前半は3−4−3、後半は4−2−3−1だったが、内容的には大きな違いはなかった。システムは、チームにいる選手の特徴に合わせて、彼らの良さが出るようにしていけばいいと思う。みんなが共通理解を持ち、そしてスムーズにプレーが進むというのが、どちらのシステムにも不可欠ではないのか。わたしの狙いは、(試合の)主導権を握ること。そのために2つのシステムを試していて、ひとつは長く使っているもので、もうひとつは今トライしているところだ。とはいえ今晩の試合は別としても、ヨルダン戦でもそうだったが、基本的にうちは多くチャンスを作っていたし、そのわりには招いているピンチの数は少ないと思う。

 2つ目の質問だが、冒頭でも話したとおり、サポーターにはフレンドリーマッチとはいえ、このような大きなスタジアムを満員にしてくれたし、90分間を通して、また試合後も声援を送ってくれたことについては非常に感謝しているし、とても素晴らしいサポーターだと思っている。その期待に応えられず、良い試合にならなかったことについては残念に思っている。試合後も声援と拍手を送ってくれた。サポーターの皆さんには、このチームが100パーセント、トライしてくれたことを認めてくれたのだと思う。このチームはひとえに素晴らしいチームだと思う。グループとしても素晴らしい。現在でも国民の皆さんに喜びを与えていると思うし、今後も大きな喜びを与えることができると思う。

インテンシティーは見られなかった

――先日の会見で言っていたインテンシティーについて、今日の試合ではどれくらいの評価か。またあと4日で、どのようにコンディションを調整しようと考えているか?

 今日はあまりインテンシティーが見られなかった。(コンディションについては)わたしは不安はない。今日は結果がついてこなくて、決してうれしい気持ちではないが、このチームの選手たちは、やるときはやるし、本領発揮してくれるので、まったく心配はしていない。今日に関しては、フィジカル面で90分出られない選手もいたので、そこはオーストラリア戦に向けて調整していきたい

――今日の試合が、次のオーストラリア戦で与える良い影響と悪い影響は?

 ときに負けは良いものだと言う意見もあるが、わたしはまったくそう考えていないし、負けるのは好きではない。当然、わたしは監督なので、そういった意味で今日良かったところ、良くなかったところを冷静に分析して仕事を進めていくだけだ。オーストラリアは(ブルガリアと)違った特徴を持っているので、どう戦うかというところをここ数日で準備しないといけないと思うし、良い状態で仕上げれば選手たちはやってくれると思っている。この試合に関しても、わたしが「オーストラリアの前に組んでほしい」と協会にお願いした。その理由としては、この試合を通じて誰が良い状態にあるのか、誰がそうではないのかといったところを把握するためだ。繰り返しになるが、負けるのは好きではないが、この試合の一番の目的はオーストラリア戦に向けて、できるだけ情報を汲み取ることだった。

<了>

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