――ご家族が来ていた前で打てた喜びもある？

「今日しか娘が来られないと聞いていたので、なんとか達成したいという思いでいましたが、最初は力んでいましたね」

――これまでの野球人生を振り返って。

「いろんな経験をしてきましたけど、今年のＤｅＮＡベイスターズは今日の１試合もそうですけど、去年だったら負けていました。今日勝てたことも変わった部分ですし、今年は何か起こるんじゃないかという思いです。２０００本打てたということであとはチームのために、若い選手も多いのでアドバイスをしたい」

――一番嬉しかったこと、つらかったことなどは？

「嬉しかったことはいろいろあるんですが、つらかったことはなかなかチームが決まらなくて家にいた時に、娘たちが気を遣って野球の話をしなかったことがつらかったですね」

――家族の存在は大きい？

「家族がいたからこそ、２０００本に辿りつけたと思いますので。あとは１年でも長くユニホーム姿を見せられたらと思います」

――今後の目標は？

「個人的な目標はあまりないのですが、満塁本塁打があと１本で王さんに並ぶので。ただその前にチームがクライマックス、優勝に近づけるように頑張っていきたいと思います」

――２０００安打を意識したのはいつ頃か？

「ベイスターズにお世話になることが決まった時にいけるかなと。試合に出られるかは分からない状況でしたが、出られれば達成できると思いました」

――涙は無かったが、どんな気持ちだったか？

「泣ければよかったんですけど、泣けなかったんです。まだまだこれからがあるんだと。まだまだチームでやり残したことがあると思ったからだと思います」

――２０００安打の瞬間をもう一度振り返って。

「記憶がないんですよね。記憶が飛んじゃっている。打った瞬間も覚えてないんです。（内野を）越えていったのは覚えているんですが、気がついたら二塁ベースに立っていました。球種は真っすぐだと思うんですが、どうやって打ったかは覚えてないんです」

――記憶が無い安打は過去にもあるか？

「無いです。大体（記憶が）あるんですけど、今日みたいなことはないです。これが２０００本なのかなと思います」

＜了＞

（取材協力:野球専門誌 Baseball Times）