ドネアvsリゴンドーは軽量級極上のカード=WBA・WBO世界S・フェザー級統一戦
「絶対に倒す」と宣言しているフィリピンの閃光
ドネアとリゴンドーのWBO、WBA世界S・フェザー級王座統一戦は現在の軽量級で考えうる最高のカードだ 【(C)NAOKI FUKUDA】
WBO王者ドネアは「フィリピーノ・フラッシュ(閃光)」と呼ばれる強打のスピードスター。フライ級からS・バンタム級までの4階級を制しており、世界戦の戦績だけでも12戦全勝(8KO)という凄まじさだ。対戦相手の質も高い。ビック・ダルチニャン(アルメニア)、エルナン・マルケス(メキシコ)、フェルナンド・モンティエル(メキシコ)、オマール・ナルバエス(アルゼンチン)、ウィルフレド・バスケス・ジュニア(プエルトリコ)、西岡利晃(帝拳)らに圧勝し、そして直近の試合では5階級制覇王者ホルヘ・アルセ(メキシコ)を3回で葬っている。
間合いの取り方、相手との呼吸の計り方などにも長け、距離とタイミングのいいワンツー、そしてモンティエルやアルセを夢の国に送り込んだ左フックが主武器といえる。西岡戦で見せたようにインサイドから鋭く突くアッパーもある。普段は温厚なドネアだが、リゴンドーには珍しく敵意をむき出しにしている。昨年12月のアルセ戦前後に陣営同士で諍いがあったことが原因といわれる。「絶対に倒す」とドネアは宣言している。戦績は32戦31勝(20KO)1敗。12年間で30連勝中だ。昨年のトレーナー賞を総なめにしたトレーナーのロベルト・ガルシアとのコンビで、攻防技術に磨きをかけている。「S・バンタム級で自分が最強であることを証明したらフェザー級進出も考えている」と話している。よもやそこに慢心はあるまい。
キューバ史上最高のボクサーと評された男リゴンドー
28歳のときに亡命してプロ転向を果たし、これまで11戦全勝(8KO)を収めている。10年11月、わずか7戦目で世界王座を獲得し、現在は4度防衛中だ。サウスポーのボクサーファイター型で、瞬間のスピードとパンチのタイミングと切れ、並外れた防御勘などを備えている。試されていない点があるとすれば耐久力と競り合った状況でのスタミナであろう。前者に関しては戴冠試合のリカルド・コルドバ(パナマ)戦で右ジャブを合わされてダウンを喫していることや、直近のロバート・マロクィン(アメリカ)戦で2度ほど窮地に陥っていることなどから、決して打たれ強いタイプではないものと見られている。
実績と経験から9対4とドネア有利のオッズ
プロでの実績と経験に勝るドネアが9対4のオッズで有利と見られているが、リゴンドーにも一発で試合を決めるパンチがあるだけに予想は極めて難しい。1ラウンドに一発で決着がつく可能性もあれば、ともに警戒して見合ったまま12ラウンドが終了する可能性もある。観戦する側もなにが起こっても驚かない覚悟を決める必要があるだろう。そういう極上のカードである。
Written by ボクシングライター原功
★生中継!エキサイトマッチ
“閃光”ドネア、S・バンタム級統一に向け試練の一戦!
4月14日(日)午前11:00[WOWOWライブ]※生中継
4月15日(月)夜9:00[WOWOWライブ]※リピート放送
4月20日(土)午前9:00[WOWOWライブ]※リピート放送
【ゲスト】山中慎介、村田諒太
<対戦カード>
WBA・WBO世界S・バンタム級王座統一戦
ノニト・ドネア(フィリピン)/WBO世界S・バンタム級チャンピオン vs
ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)/WBA世界S・バンタム級チャンピオン
★エキサイトマッチ〜世界プロボクシング
パッキャオに黒星をつけた男、ブラッドリーの防衛戦!
4月22日(月)夜9:00[WOWOWライブ]
4月28日(日)午前9:00[WOWOWライブ]※リピート放送
<対戦カード>
WBO世界ウェルター級タイトルマッチ
ティモシー・ブラッドリー(アメリカ)/WBO世界ウェルター級チャンピオン vs
ルスラン・プロボドニコフ(ロシア)/WBO世界ウェルター級3位
★エキサイトマッチ〜世界プロボクシング
壮絶な熱戦、再び!リオスvsアルバラード
4月29日(月・祝)夜9:00[WOWOWライブ]
<対戦カード>
WBO世界S・ライト級暫定王座決定戦
ブランドン・リオス(アメリカ)/WBO世界S・ライト級1位 vs
マイク・アルバラード(アメリカ)/WBO世界S・ウェルター級2位
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