ヨーロッパを席巻する西と独の2大勢力=予想される両国間でのCL覇権争い
興隆を極めるスペインとドイツ
15季ぶりのCL4強進出を喜ぶドルトムント。今季のCLではドイツ勢の強さが際立っている 【Bongarts/Getty Images】
ブンデスリーガとリーガ・エスパニョーラは現在、プレミアリーグとともに世界で最も重要な3大リーグとみなされているだけでなく、その美しいプレースタイルが評価されているという意味でも共通している。
レアル・マドリーとボルシア・ドルトムントに続き、バルセロナとバイエルンも準決勝へ勝ち進むようならば、ユルゲン・クロップ率いるドルトムントを除く3チームが昨季のベスト4と同じ顔ぶれとなる。
ユベントスのバイエルン相手の逆転は困難
2008年以降、CLの決勝には常にバイエルンとマンチェスター・ユナイテッドのいずれかが勝ち残っていた。今季はユナイテッドがすでに姿を消しているが、それは議論を巻き起こしたナニの退場処分が試合の流れを決定的に変えたマドリー戦の敗退が原因だった。
バイエルンはアリアンツ・アレーナで得た2ゴールのアドバンテージを持って敵地トリノでの第2レグに挑む。第1レグでは開始数十秒でダビド・アラバが放ったロングシュートがジャンルイジ・ブッフォンの守るゴールを破ったが、それはディフェンダーに当たってコースが変わる幸運がもたらしたものだった。
ユベントスは、バイエルンと同様にリーグ優勝をほぼ手中に収めているだけに、この第2レグはイタリア勢最後の生き残りとして、今季の全てを懸けた一戦となる。
アントニオ・コンテの指揮下で少しずつ足場を固めてきたユベントスだが、今回ばかりは相手が悪い。ユベントスより何年も前から現在のチームを作り上げてきたバイエルンは脂の乗り切ったチームであり、しかも第1レグでこの上ない結果まで手にしてしまったからだ。