37歳の石田が6連続KO防衛中の豪腕に挑戦=WBA世界ミドル級タイトルマッチ見どころ
世界的なビッグネームになりつつある王者
6連続KO防衛中と強打が武器の王者ゴロフキン 【(C)NAOKI FUKUDA】
この2年ほどでゴロフキン株は試合ごとに上昇を続けている。一昨年12月にタフで知られたラジュアン・サイモン(アメリカ)を左一発で夢の国に送り込むと、昨年5月には変則サウスポーの淵上誠(八王子中屋)を3回でストップ。アメリカ初登場となった9月のV5戦では強打とタフネスを売りにしていたグルツェゴルツ・プロクサ(ポーランド)にワンサイドの5回TKO勝ち。今年1月にはニューヨークでガブリエル・ロサド(アメリカ)を血まみれにした末、7回でギブアップさせた。戦績は2006年5月のプロ転向以後、25戦全勝(22KO)。10年8月に暫定王座獲得後、6連続KO防衛という凄まじさだ。
ゴロフキンは単なる強引な攻撃型の選手ではない。そのボクシングのベースは、04年のアテネ五輪で銀メダルを獲得したほか世界選手権では優勝するなど、350戦(345勝5敗)という豊富なアマチュア経験にある。近年、アベル・サンチェス・トレーナーがより攻撃力に磨きをかけ、まさに完成形に近づきつつあるところといえる。
「スピードは感じなかったが、パンチは強くて堅い」と淵上が話すように、とにかく左右のパンチは破壊的パワーを秘めている。サイモンを一撃で仕留めたようにカウンターを打ち込むタイミングも絶妙だ。試されていない点があるとすれば長丁場のスタミナと耐久力だが、後者に関してはアマ、プロ通じて一度もダウン経験がないというから一定以上の頑丈さを備えているとみるべきだろう。「第2のカークランドにならないよう、ベストの状態に仕上げてリングに上がる」と油断はないようだ。
終盤勝負に持ち込みたい石田
経験値では王者を上回る挑戦者の石田 【(C)NAOKI FUKUDA】
今のところ穴を見せていない王者に対し、石田は「いつもゴロフキンは相手に圧力をかけて自分のペースに持ち込んでいるので、その逆のことをやってやろうと思っている。足を使ってさばこうとすると入って来られるので、こっちがプレッシャーをかけて出る」と策の一端を話している。
計画どおりの展開に持ち込めればゴロフキンにとって未知となる終盤勝負を強いることができるかもしれない。しかし、そのためには自身の被弾を最小限にとどめ、スタミナのロスも極力抑えることが条件となる。石田にとって厳しい勝負になることは必至だが、カークランド戦の再現を期待したい。
Written by ボクシングライター原功
◆◆◆WOWOW番組情報◆◆◆
★エキサイトマッチ〜世界プロボクシング
日本の石田順裕、全勝王者ゴロフキンに挑む!
4月1日(月)夜9:00[WOWOWライブ]
4月8日(月)午後3:00[WOWOWライブ]※リピート放送
<対戦カード>
WBA世界ミドル級タイトルマッチ
ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)/WBA世界ミドル級チャンピオン vs
石田順裕(日本)/元WBA暫定世界S・ウェルター級チャンピオン
★エキサイトマッチ〜世界プロボクシング
48歳ホプキンス、最年長王者誕生なるか!
4月8日(月)夜9:00[WOWOWライブ]
4月14日(日)午前8:00[WOWOWライブ]※リピート放送
<対戦カード>
IBF世界L・ヘビー級タイトルマッチ
タボリス・クラウド(アメリカ)/IBF世界L・ヘビー級チャンピオン vs
バーナード・ホプキンス(アメリカ)/元2階級制覇チャンピオン
★生中継! エキサイトマッチ〜世界プロボクシング
“閃光”ドネア、S・バンタム級統一に向け試練の一戦!
4月14日(日)午前11:00[WOWOWライブ]※生中継
4月15日(月)夜9:00[WOWOWライブ]※リピート放送
4月20日(土)午前9:00[WOWOWライブ]※リピート放送
<対戦カード>
WBA・WBO世界S・バンタム級王座統一戦
ノニト・ドネア(フィリピン)/WBO世界S・バンタム級チャンピオン vs
ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)/WBA世界S・バンタム級チャンピオン
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ