ジェンティルドンナ、V最短間違いなし!=合田直弘のドバイミーティング展望

JRA-VAN

逃げ馬不在、積極的な競馬が求められる

ドバイシーマクラシック出走のジェンティルドンナ、実力は最上位、Vも最短距離にいる 【写真:中原義史】

<ドバイシーマクラシック(芝2410m)>

 レーティング最上位は、日本から参戦のジェンティルドンナ(牝4)だ。牝馬3冠を達成したのに加え、G1凱旋門賞(芝2400m)2着で世界にその名がとどろいたオルフェーヴルを力でねじ伏せたG1ジャパンC(芝2400m)の内容を踏まえると、当然の評価と言えそうだ。海外遠征は初めてだけに、長距離輸送と現地の環境への慣れが大きなポイントとなるが、本来の力を発揮できれば、優勝への最短距離にいることは間違いない。

 レーティング2番手から4番手には、昨年のG1コロネーションC(芝12F10y)などG1・4勝の実績を誇るセントニコラスアビー(牡6)、仏国調教馬ながら欧州以外でG1・3勝を挙げているデュナデン(牡7)、近年水準が極めて高い欧州牝馬戦線でG1・2勝をしているシャレータ(牝5)と、欧州調教馬が並ぶことになった。シーマクラシックの芝2410mは、欧州競馬の真骨頂と言える競走条件だけに、欧州の実力派たちにはおおいなる警戒が必要だろう。

 前哨戦のG2ドバイシティオブゴールド(芝2410m)が2着だった重賞3勝馬アウェイトザドーン(牡6)をはさんで、レーティングでは6番手という評価なのがトレイルブレイザー(牡6)だ。ドバイ初戦となったG1アルマクトゥームチャレンジR3(AW2000m)は馬場が合わずに大敗したが、昨秋の北米遠征では、G2アロヨセコマイル(芝8F)2着、G1BCターフ(芝12F)4着と、しっかり結果を出した馬である。アウェーでの強さは実証済みだけに、主戦場である芝に戻るここは再評価されてしかるべきだろう。

 典型的な逃げ馬のいないメンバー構成だけに、ジェンティルドンナもトレイルブレイザーにも、積極的な競馬が求められることになりそうだ。

昨年覇者モンテロッソ、状態は戻っているか?

<ドバイワールドカップ(AW2000m)>

 出走馬の中でレーティング最上位は、昨年に続くこのレース連覇を狙うモンテロッソ(牡6)。ただし、昨年のドバイWC後の同馬は、サンダウンのG1エクリプスS(芝10F7y)で9頭立ての8着に敗れて休養に入り、前走休み明けだった3月9日のG1アルマクトゥームチャレンジR3(AW2000m)が12頭立ての10着と、極端にパフォーマンスが落ちている。前走をひと叩きされ、どこまで昨年のデキに近づいているかが鍵となりそうだ。

 レーティング2番手から4番手には、昨年、一昨年とG1BCレディースクラシック(ダート9F)を連覇しているロイヤルデルタ(牝5)、一昨年のG1ケンタッキダービー馬アニマルキングダム(牡5)、オールウェザーのG1・3勝の実績を誇るデュラハン(牡4)と、北米調教のビッグネーム3頭が並ぶことになった。デュラハンだけでなく、ロイヤルデルタもアニマルキングダムも、オールウェザーでの勝ち鞍がある馬たちだが、メイダンに敷設されたタペタというブランドの人工素材は独特の癖があるだけに、馬場を上手にハンドリングできるかどうかが北米勢にとっての鍵となりそうだ。

 逆に、高い馬場適性を実証済みな馬たちを擁しているのが、地元ドバイ勢だ。中でも地元のエースと目されているのが、今年に入ってメイダンのG2アルマクトゥームチャレンジR2(AW1900m)、アルマクトゥームチャレンジR3をいずれも危なげのない競馬で快勝しているハンターズライト(牡5)である。

 アルマクトゥームチャレンジR3の2着馬で、メイダンのオールウェザー5戦3勝のカジアーノ(セン4)も、ここへ来てグイグイ強くなっている馬だけに、侮れない1頭と言えそうだ。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

西郷真央は31位で決勝へ 畑岡奈紗、古江…

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント