ジェンティルドンナ、V最短間違いなし!=合田直弘のドバイミーティング展望

JRA-VAN

日本のタイセイレジェンドほか2番手以下は大混戦

<ドバイゴールデンシャヒーン(AW1200m)>

 レーティング最上位評価のメンタル(セン4)は、昨年までシェイク・モハメドの所有馬として豪州で走っていた馬である。短距離の水準が高いことで知られる豪州で、昨年のグローバルスプリント第9戦のG1パティナックファームクラシック(芝1200m)に優勝している実力派だ。ゴドルフィンに移籍した今年、初戦となった2月14日にメイダンで行なわれたG3アルシンダガスプリント(AW1200m)も快勝し、タペタ適性があることを実証している。

 能力的にメンタルが頭2つ分ぐらい抜けた形となっている一方、2番手以下は大混戦模様だ。実際にレーティング2位も、3頭が横並びとなっている。

 1頭は、昨秋にロンシャンのG1ラフォレ賞(芝1400m)を制している愛国調教馬ゴードンロードバイロン(セン5)だ。昨年暮れにはG1香港マイル(芝1600m)に挑み4着に入っているから、国際舞台も既に経験済みだ。今季初戦となった前走ダンドークの条件戦(AW6F)を白星で飾ったのを含め、オールウェザー3勝の実績を残している。

 続く1頭は、昨秋にサンタアニタのG1BCスプリント(ダート6F)を制している北米調教馬トリニバーグ(牡4)だ。豪州同様、短距離路線の水準が高く層も厚い北米における、ばりばりのトップスプリンターだが、オールウェザートラックで走ったことがないのが懸念材料だ。

 2番手グループ最後の1頭が、3月9日にメイダンで行われた前哨戦のG3マハブアルシマール(AW1200m)で、昨年のG1ゴールデンシャヒーン勝ち馬クリプトンファクター(セン5)に4馬身という決定的な差をつけて優勝を飾った、地元のレイナルドザウィザード(セン7)である。

 日本のタイセイレジェンド(牡6)も、2番手グループとはそれほど力の差はないはずで、タペタ適性が高ければ上位に食い込むことも可能だろう。

ケイアイレオーネ、AWをこなせば上位進出も

<UAEダービー(AW1900m)>

 レーティング首位の評価を受けているのは、ダーレーが生産しゴドルフィンが所有する牝馬のシュルック(牝3)である。昨年10月、デビュー2戦目のケンプトンのメイドン(AW7F)で初勝利。年明けはメイダンでUAE1000ギニートライアル(AW1400m)2着、リステッドレースのUAE1000ギニー(AW1600m)2着の後、前走G3UAEオークス(AW1900m)を4馬身差で快勝。距離が延びて良さが出た同馬を、牡馬相手でも充分に通用すると見立てての参戦となった。

 レーティング2位も、ダーレーが生産しゴドルフィンが所有するシークレットナンバー(牡3)だ。この馬も昨年10月、ケンプトンのメイドン(AW8F)でデビュー勝ち。前走今季初戦となったリステッドレースのアルバスタキヤ(AW1900m)も快勝し、2戦2勝の成績でここへ挑んで来る。

 レーティング3位は、昨秋にG1BCジュベナイル(ダート8.5F)でアタマ差2着に入った実績を持つ北米調教馬ヒーズハドイナッフ(牡3)だ。昨年8月、デルマーのメイドン(AW6.5F)でデビュー勝ちを飾っており、オールウェザーでの実績もある馬だ。

 レーティング4位が、昨秋にイタリアのG1グランクリテリウム(芝1600m)を制している英国調教馬ロウエンフォースメント(牡3)だ。ただしこの馬は、オールウェザーの実戦経験は1度もない。

 今年のUAEダービーは、例年1〜2頭は見かける南半球産の大物が見当たらず、ゴドルフィン勢を中心とした争いになりそうだ。

 レーティング面での評価は高くない日本馬ケイアイレオーネ(牡3)だが、タペタを上手にハンドリングできれば上位争いも可能と見る。

(文・合田直弘/協力・JRA−VAN)

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント