帰ってきた青い目のサムライたち=UFC JAPAN見所

提供:イープラス

“第2の故郷”日本大会のメーンを務めるシウバ 【t.SAKUMA】

 世界最大・最高の舞台で、最強のファイターたちが戦いを繰り広げるUFC。3月3日(日)に迫った「UFC JAPAN 2013」に日本選手が“六人のサムライ”として挑むのは前回紹介した通りだが、日本で名を上げ世界へ羽ばたいた、日本ゆかりの外国人ファイターも多く参戦する。
 今大会は彼らにとっていわば“凱旋試合”であり、日本選手同様、非常に高いモチベーションで臨んでくる。今回はそんな感謝と熱い気持ちで日本へやってくる、青い目のサムライたちを紹介しよう。

帰ってきた“ミスターPRIDE”ヴァンダレイ・シウバ

聖地に帰ってきた“ミスターPRIDE”シウバ(左) 【t.SAKUMA】

 まず、何と言っても筆頭は今大会のメーンイベントを務めるヴァンダレイ・シウバ。外国人でありながら“ミスターPRIDE”と呼ばれてPRIDEを牽引し、絶対王者として君臨した強さはお茶の間でもおなじみだろう。ミスターPRIDEと呼ばれたゆえんは、その強さはもちろん、大会・ファンを盛り上げようと相手を問わずに戦い、いざリングへ上がればKOを狙ってひたすらアグレッシブな戦いに徹するその心意気にある。
 自分をスターにしてくれた日本のファンへの感謝を忘れず、イベントや交流の場となればリングとは一変、青く優しい目でファンサービスを惜しまない。ファンに喜ばれる試合こそが自分にできる最大の贈り物であると心得ており、今回も嵐のようなラッシュで爆発的試合を見せてくれるだろう。対戦相手はアメリカの元海兵隊員で、横田基地生まれという、こちらも日本と不思議な縁で結ばれたブライアン・スタン。激しい試合で知られ、シウバとの激闘は必至だ。

トップ戦線入り懸ける“サモアの怪人”マーク・ハント

王座挑戦へ大事な一戦となる“サモアの怪人”マーク・ハント 【t.SAKUMA】

 セミファイナルにも、シウバと並ぶレジェンドファイター、マーク・ハントが出場する。“サモアの怪人”と異名を取るハントは、「ドラゴンボール」のキャラクター・魔人ブウを思わせる体型から剛腕を振るい、2001年のK−1グランプリを制覇。その後は総合格闘技に転じ、日本のPRIDEやDREAMにも参戦し、元気な姿を見せてくれた。
 総合格闘技では苦戦の続いたハントだが、2010年からUFCに参戦を開始。初戦こそ関節技で敗れたが、その後は3連勝と調子は上向きで、あだ名の1つである「スーパーサモア人」よろしく、38歳となった今もファイターとして進化を続けている。今回迎えるのは213センチ、UFC随一の身長を誇るステファン・ストループ。ハントにとっては剛腕で摩天楼をなぎ倒し、トップ戦線入りを決めたい一戦だ。

“日本のエース”岡見と対戦、ヘクター・ロンバード

“日本のエース”岡見勇信と対戦するヘクター・ロンバードも日本ゆかりの選手。キューバ出身で2000年シドニー五輪の柔道代表選手であったヘクターは、その後総合格闘技に転身すると吉田秀彦率いる吉田道場に所属し、PRIDEにも参戦した。
 PRIDEでは勝ち星を挙げることができなかったが、アメリカへ渡ると一気に強さを花開かせ、驚異の24連勝を記録。岡見とはミドル級(83.9キロ以下)タイトルマッチに連がる重要な一戦となる。柔道で培った投げと嵐のごとき強打のラッシュを武器とするヘクター、はたして上位戦線に生き残るのは、岡見かヘクターか。

日本経験組の対戦、ドンヒョンvsバハドゥルザダ

 ウェルター級(77.1キロ以下)で対戦するキム・ドンヒョンとシアー・バハドゥルザダも、ともに日本リングの経験者。韓国のドンヒョンは殺傷力ある打撃とジャーマンスープレックスまで繰り出す豪快な投げで、DEEPを舞台に対日本人連戦連勝。UFCでも岡見に続けとばかり、アジアの星として活躍を見せている。
 対するバハドゥルザダは、戦火のアフガニスタンに生まれ政治難民としてオランダに移住したという過酷な生い立ちを持つ選手。2007年に修斗・後楽園大会でライトヘビー級王者となり、その後も戦極へ参戦した。キレ味ある打撃が武器だ。まさに日本で飛躍し、さらに世界を舞台に活躍する2人の対戦となる。

 「UFC JAPAN 2013」には日本選手はもちろん、日本格闘技界を沸かせた外国人スター選手も勢ぞろい。最高の舞台に最高の選手が揃って作る、新たな格闘技史の1ページを会場で目撃し参加しよう。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント