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ライバル・WBC韓国代表は投手陣に不安!?
打線の軸は日本お馴染みの3人
前回大会の2次ラウンドで日本戦に先発したチャン・ウォンサム。今大会はエース格の活躍が期待される
前回大会の2次ラウンドで日本戦に先発したチャン・ウォンサム。今大会はエース格の活躍が期待される【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

「前回大会より駒不足の投手陣と経験豊富な強力打線」


 これが今回のWBC韓国代表の特徴だ。

 投手陣ではこれまでに韓国投手陣の柱として活躍してきた3人の左腕(キム・グァンヒョン、ポン・ジュングン、リュ・ヒョンジン)がそれぞれ左肩痛とメジャー入りにより、代表を離脱。その穴をどう埋めるかが、ポイントになっている。

格不足を数でカバーする投手陣

 エース格となるのは、右のユン・ソクミンと左のチャン・ウォンサムだ。ユン・ソクミンは前回大会の準決勝・ベネズエラ戦に先発し6回3分の1を2失点に抑え、勝ち投手になった。高速スライダーを武器に、2011年にはタイトルを独占し、シーズンMVPも獲得。昨季は勝ち星には恵まれなかったが(9勝)、リーグで最も低い被出塁率(2割6分7厘)を残している。19日のNCダイノスとの練習試合では、直球が高めに浮き連打を喫すると、チェンジアップ中心の配球に切り替えピンチを脱した。短期決戦で重要となる、状況に応じた対応力も備えている。


 チャン・ウォンサムは低めへの制球力と、カーブ、チェンジアップで打者のタイミングを外すのが特徴で、昨季は17勝で最多勝を獲得した。右打者に対してはリーグで最も多く、フライボールで打ち取っており、今大会でも凡打を誘えると存在感が増すだろう。前回大会では2次ラウンドの日本戦に先発。その登板についてチャン・ウォンサムはこう振り返っている。

「あの時は決勝ラウンドが決まった後の順位決定戦という、意味のない試合での登板でした」

 チャン・ウォンサムはこの4年間での自身の成長を誇りに、今回は重要な試合で起用されることを期待している。


 その他投手陣では、抑えの3人(オ・スンファン、チョン・デヒョン、ソン・スンラク)と昨季ホールド王の左腕パク・ヒス、チームでセットアッパーを務めたユ・ウォンサムを除く6人は、いずれもシーズン中、先発を務めている投手たちだ。今回の韓国は、先発陣の格が落ちる分、リリーフのスペシャリストよりも、先発ができる投手に人員を割いている。彼らはコンディションによって先発、中継ぎと起用法が変わってくるだろう。

室井昌也
室井昌也
1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、2004年から著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』を毎年発行。韓国では2006年からスポーツ朝鮮のコラムニストとして韓国語でコラムを担当し、その他、取材成果や韓国球界とのつながりはメディアや日本の球団などでも反映されている。現在「室井昌也の韓国野球を観に行こう!」(ラジオ日本)に出演中。またWBCでは公式プログラムの執筆や中継局の情報提供を担当している。有限会社ストライク・ゾーン取締役社長。