4階級を制覇した「フィリピンの閃光」=ノニト・ドネア
2012年に最も顕著な活躍したボクサー
4階級制覇を成し遂げるなど2012年に最も活躍したボクサーであるドネア 【Getty Images Sport】
架空のヒーローに重ね合わせた幼少時代
ドネアが少年時代に一家はアメリカの西海岸に移住。のちの世界王者はそこでボクシングを始めた。11歳のときだった。グローブを手にした理由について、ドネアは「兄のグレンがアマチュアの大会に出てトロフィーをもらってきたときに父がすごく褒めていたんだ。だから僕も父に褒めてもらいたくてボクシングを始めたんだよ」と話している。
16歳でジュニア五輪全米優勝、17歳で全米選手権優勝など、アマチュアでは86戦78勝(8KO、RSC)8敗というみごとな戦績を収めた。KOとRSC(レフェリー・ストップ・コンテスト ※プロのTKOに相当)が少ないのは「パパパパッと打ってはサッと相手から離れていたから」(ドネア)なのだとか。戦慄的なKOを量産する現在からは想像もできない戦い方といえよう。
「フィリピーノ・フラッシュ」の異名を轟かす
01年2月、アメリカでプロデビューしたドネアだったが、2戦目で早くもつまずいてしまう。この判定負けについてドネアは「体が大きくウェイトも重い相手で、試合途中で自分が拳を傷めてしまった」と回顧している。これがドネアのプロ最初にして唯一の敗北である。
3戦目から連勝を収めたドネアは、やがて「フィリピーノ・フラッシュ(閃光)」の異名を轟かすようになる。コミックのキャラクターにあやかってつけたものだが、サインにも必ず書き入れるほど気に入っている異称だ。
初の世界タイトル挑戦はデビューから7年目の07年に訪れたが、ファンも関係者も大きな期待は抱いてはいなかった。相手が28戦全勝(22KO)1敗のIBFフライ級王者ビック・ダルチニャン(アルメニア)だったからだ。オッズは8対1、もちろんダルチニャン有利と出ていた。
ところが、無名の24歳は驚愕の大番狂わせを起こすのである。
<つづく>
Written by ボクシングライター原功
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