ジェンティル最強だ!「今後は海外に出ていく」=ジャパンカップ

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来シーズンは海外へ、長期遠征プランも示唆

来年は海外へ、長期遠征プランも 【写真:中原義史】

 オルフェーヴルを負かしたことで、3歳牝馬最強から一足飛びに世界最強クラスの1頭へと評価をジャンプアップさせたであろうジェンティルドンナ。「ブエナビスタ以上に走ってほしいし、ブエナビスタを超えてほしい」と、岩田は最上級の期待をかける。

 そうなると、気になるのは今後のローテーションだが、石坂調教師は「秋は3走と決めていたので、有馬記念は最初から考えていませんでした」と、有馬回避を明言。ファンにとっては年末のグランプリでその走りを見られないことは残念かもしれないが、そんな思いを吹き飛ばすような、胸がワクワクするプランを語った。
「三冠馬になった時からドバイ、フランス、アメリカと考えていた。今後は海外に出ていくことになるでしょう。どういうローテーションになるのかは馬次第ですが、これだけの結果を出した馬ですから、来年だけでなく、再来年以降も考えて選択していきたい」
 単発の遠征ではなく、長期遠征も示唆した石坂調教師。そこには当然、「日本のホースマンの憧れ」という凱旋門賞も含まれる。岩田も「海外でも勝ち負けを意識できる馬」と、言葉を弾ませた。

 ひとまず休養に入るジェンティルドンナだが、岩田、石坂調教師ともに口をそろえて「まだ3歳。これからもっと成長する」と、その可能性は底知れない。日本が誇る貴婦人が、“世界”を舞台に戦う来シーズンが今から待ち遠しい。

悔しさ押し殺す池添「見てもらった通り。バランスを崩している」

2着オルフェーヴル(手前)、「あの判定はどうかと思う」と池添 【写真:中原義史】

 一方、年下の三冠牝馬の後塵を拝することになってしまったオルフェーヴル。池添が悔しさを抑えつつ、淡々とレースを振り返った。
「道中は少し引っかかるところがありましたけど、他馬の後ろで我慢してくれた。海外遠征帰りだけど、力も出し切ってくれたと思います」

 鬼門となっていた大外発走だったが、池添が振り返ったように折り合いはギリギリ我慢し、4コーナーから一気にポジションアップ。あとは、最後の直線で自慢の末脚を爆発させるだけだった。しかし、インから外へと進路を取ったジェンティルドンナに弾き出され、スピードに乗り切れなかった。
「見てもらった通りです。(ジェンティルドンナにぶつけられて)バランスを崩している」

 勝負に「タラ・レバ」は禁句だが、オルフェーヴル陣営にとっては悔やまれる決定的な場面となってしまった。確定した以上、2着という結果は受け入れるしかないが、池添は「着差が着差だけにという気もしますが、あの判定(降着なし)はどうかと思います」と残し、検量室を後にした。

凱旋門賞馬ソレミア13着大敗、ペリエ「息切れした」

凱旋門賞馬ソレミア(左・オレンジ帽子)は13着大敗、やはり馬場が合わなかったか 【写真:中原義史】

 また、今年の凱旋門賞でオルフェーヴルを2着に負かして優勝したO・ペリエ騎乗のソレミアは13着と大敗した。

 以下はペリエ、ラフォンパリアス調教師のコメント。

■オリビエ・ペリエ騎手
「スタートも良く、いいポジションでを取れました。ペースも問題なかったが、4コーナーで他馬が来たときに息切れしてしまいました。馬場も彼女にとっては少し硬かったようです」

■カルロス・ラフォンパリアス調教師
「前の方で予想通りの競馬ができ、折り合いもついていましたが、最後の直線では力尽きてしまいました」

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