ロンドン五輪目前! ボルト、劉翔ら世界のスターたちの現状は?=陸上
イシンバエワ、前人未到の3連覇を目指す
04年から5年間は無敵の快進撃を続けていたが、09年の世界選手権(ドイツ)の決勝で記録なしに終わったころから、歯車が狂ってきた。10年の世界室内でも、11年世界選手権でもメダルは取れなかった。世界記録も09年を最後に更新できないでいる。
そのイシンバエワが今年復調の兆しを見せている。12年2月には、室内で久しぶりに世界記録を樹立し、優勝を果たした。7月初旬に予定されていた彼女の屋外デビューは延期されたが、7月20日のダイヤモンドリーグ(モナコ)には出場する予定。過去2回の五輪を世界記録で制しているイシンバエワ、3連覇を世界記録で飾ることができるか?
男子やり投に新星登場
五輪2連勝中のトルキルドセンが目指すのは、ヤン・ゼレズニー(チェコ)と並ぶ3連勝だが、その3連勝に赤信号が灯っている。トルキルドセンは今季いまだ一度も勝っていないのだ。それだけではない。2連勝中だった欧州選手権も今年は4位と初めて敗れた。04年にアテネ五輪で初優勝して以降、選手権で最も悪い順位。しかも3回だけ投げると、競技場を後にしたのだ。
そこでトルキルドセンに変わって五輪の本命に浮上したのがゼレズニーの指導を受けるビテスラフ・ベセリー(チェコ)である。今年6月のダイヤモンドリーグ(オスロ)で88メートル11の今季世界最高であり、自己ベストをマークして優勝。欧州選手権も制したベセリーが今年敗れたのは2度だけ。五輪での活躍に期待がかかる。
しかし、04年も08年も五輪でシーズンベストを記録したトルキルドセンの勝負強さは、注目すべきだ。村上、ディーンに加えて、男子やり投からますます目が離せない。
<了>