川崎宗則のユニークなMLB挑戦=メジャー昇格、レギュラー獲得の条件とは!?
招待選手として春季キャンプに参加へ
自主トレ先で、マ軍春季キャンプへの参加を明らかにした川崎宗則。メジャー昇格にはキャンプでの活躍が不可欠だ 【写真は共同】
マリナーズにとってはおいしい契約だ。川崎という、日本である程度の実績を残してきた選手を、リスクを負うことなく手に入れたのである。
もっとも、川崎がメジャー待遇の契約を求めていたなら、合意はなかったと思われる。そもそも、マリナーズは当初、傍観の立場だったのだ。
きっかけはマリナーズへの熱烈ラブコール
11月半ば、GM/オーナー会議でマリナーズのジャック・ズレンシックGMに会った時も、川崎の名前は出さず、マリナーズに来たがっている内野手がいるが……と振れば、「言いたいことは分かっているが……」と苦笑したまま言葉を濁した。
状況が一変したのは、川崎が12月1日に行った会見。
「イチロー選手と同じチームだけを希望しています」
「(他チームに)行きますとは言わない」
これで、今回の契約の流れが決まった。しかし、マリナーズとしては少々戸惑ったよう。公の場で、いきなり「結婚してくれ」と言われたようなものである。
ただ、そこまでラブコールを送られて背を向ける理由はなく、今回の大筋合意に至ったようだが、現時点で川崎は本当に内野の控え。それが、招待選手という微妙な立ち位置を物語る。