ザッケローニ監督「結果と内容が伴った試合だった」=タジキスタン戦後会見

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まだまだ成長を続けていかなければいけない

「結果と内容の両方がついてきた試合だった」と満足感を表したザッケローニ監督 【写真は共同】

 われわれにとって大きな期待のかかる試合だった。この試合を通じて、このチームの精神、また持っている雰囲気というものをチェックしたいと思っていたが、選手たちからの返事はポジティブなものだったと思った。当然、結果は大切だったが、このチームの歩み、歴史はここで終わるわけではなく、まだまだ続く。まだまだ成長を続けていかなければいけない。その意味で結果と内容の両方がついてきた試合だったのではないかと思っている。リスクというか不安に思っていたのは、試合の入り方、チームとしてのゲームへのアプローチだったが、選手たちは試合開始から90分間、最後まで集中し続けながらプレーしてくれた。

――3人の交代について、それぞれどのようなメッセージを込めたのか(大住良之/フリーランス)

 交代についてだが、ベンチに下がった3人は、少しフィジカルコンディションで不安を抱えている選手、けがのある選手もいたので交代させた。本当ならもう数人代えたかったが、3枚しかカードが使えなかった。交代の意図は、ベトナム戦で活躍したというか、よくやってくれた選手にもプレーの場を与えようという意図があった。

――前半の途中から、左の香川と長友が非常に高い位置をとった。その後、右の岡崎と駒野に指示を出してバランスをとろうとしたように見えたが、どういう指示だったのか?(後藤健生/フリーランス)

 右サイドの突破については、われわれの持っているポイントというものがあるのだが、そこのポイントの整理と確認をしようとした。その時間帯は中に入っていたので、あまり入り込みすぎず、外に選手を配置して相手のディフェンスラインを広げるように確認した。

――これで最終予選進出の可能性が高まったが、ほっとしているか?

 わたし自身、いつもはゲームが終わったらリラックスしているが、これからまだ3つ大切な試合が残っているし、北朝鮮とのアウエー戦のように難しい試合もある。しかし、われわれは成長を前提に掲げており、その歩みを止めてはいけない。強い相手、弱い相手との対戦を通じて成長しながら前に進んでいきたい。

ベトナム戦よりオフ・ザ・ボールの動きが増えた

――ベトナム戦と違って、今日はチャンスを作って多くのゴールを決めることができた。いろいろな要因があったと思ったが、8ゴールできた一番の要因は何だと思うか?(原田公樹/フリーランス)

 われわれはチームの特徴として、できるだけ多くのチャンスを作らないと勝利できないという傾向がある。それは決して長所ではないと認識している。しかし、われわれには、たくさんのチャンスを作れるという長所はあると思う。先のベトナム戦でも、ゴールに向かうたくさんのチャンスはあったと思うが、結果として1点しか入らなかった。ひとつ(その要因を)挙げるならば、ベトナム戦ではラストパスの精度が足りなかった。またベトナム戦と比べて良くなったことは、オフ・ザ・ボールの動きが増えたことだと思う。

――今日の勝利の要因として、初めて中村とハーフナーをスタメン起用したことが大きかったと思うが、彼らに期待していたことと評価は?

 中村には、普段本田がやっているポジションに入ってもらったわけだが、彼がやっているような、できるだけバイタルエリアでボールを受けて(パスを)引き出してくれということをお願いした。ハーフナーには、これまでのチームにはない形を引き出してくれと。三角形のコンビネーションだけでなく、ボールをサイドに運んだときでもハーフナーに当てられるという(攻撃の)幅ができたのではないかと思う。

――ご家族が見に来たようだが、よいところを見せられたのでは。また観光に連れていったりはしたか?

 わたしの家族はベトナム戦と今日と2試合を見たが、なかなか時間がなくてあいさつするのがやっとだった。家族は、大阪、奈良、京都を回ったが、彼らもわたし同様、日本をとても気に入ってくれて、日本のことをよく知りたいと思っているようだ。

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