折原昌夫、パートナーには旧敵ウルティモ・ドラゴンを指名!=リルジャパンプロレス

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折原(右)が仰天要求! リアルジャパンはどう答えるか?(左は平井丈雅リアルジャパンプロレス代表) 【リアルジャパンプロレス】

 6日、東京・新宿の喫茶タントラで折原昌夫が独自に、マスコミを集めて記者会見を開催。10月25日(火)に後楽園ホールで開催されるリアルジャパンプロレス『Breakthrough』(ブレイクスルー)でのタイガー・シャークとのタッグ対決をブチ上げ、会見場に呼びつけた団体側(リアルジャパンプロレス代表:平井丈雅)にカード実現を要求した!

復帰戦で完敗するも「気持ちは折れていない」

復帰戦となった7.21後楽園大会ではタイガー・シャークに完敗…… 【t.SAKUMA】

 後縦靭帯骨化症という難病を乗り越え、7.21後楽園ホール大会で復帰を果たした折原。しかし、因縁のタイガー・シャークにいたぶられ、タッグマッチながらもピンフォールを奪われてしまった。

 とにかく復帰を果たしたものの、周りからは「負けているじゃないか?」「もうレスラーとしてダメなんじゃないか?」と厳しい声も上がった。ただ、「今の僕が発言すると負け惜しみになってしまうんですけど、気持ちは全然折れてない」と折原は気丈に語る。

 復帰戦ではリングに上がる喜びを味わった折原だったが、新たに試合を重ねるに連れて、「1つ1つの試合を大切にしていこう。自分の思い出に残るような試合にしていこう」という想いになったという。

 まさかの完敗から3カ月経ち、着実に試合をこなしてきた折原は「まだ100%ではないですけど、ベストには近い」というところまで復調。しかし、回復すると同時に込み上げてくるのが、シャークへの怒り。そこで10.25後楽園ホール大会の開催が決まった。欠場前の自分を取り戻してきている今だからこそ、なにより先に自分の前に立ち塞がる壁――タイガー・シャークを破りたい。それが今回のシャーク戦要求に繋がった。

「シャークは“折原昌夫はもう出てこないだろう”という気持ちになっていると思うんですが、僕は反対にますます青い虎を食ってやろうと思ってます。とにかくなりふり構わず勝ちにいきたい。久しぶりに“勝負”にこだわる試合にしたいですね」

 前回の対決でタッグマッチにおけるシャークの成長を肌で感じた折原は、まず本人曰く「恥をかかされた」というタッグ戦で借りを返し、さらにシングルでも勝利してシャークとの因縁に決着を付けるつもりだ。

因縁の旧敵をパートナーに指名

先輩でもあり旧敵でもあるウルティモにタッグ結成を呼び掛けた 【t.SAKUMA】

 そこで重要となるのがパートナーの存在。前回も自らの指名でヒロ斉藤とコンビを組んだが、今回まだ対戦カードが決まっていない状態なのにも関わらず、折原が独断でオファーをしたのは、常に敵対関係にあったウルティモ・ドラゴンだ。

「ウルティモ・ドラゴンはメキシコ遠征時代にお世話になった先輩。ただ、組んだこともあるけれど、彼とは“プロレスの走り方”が違って、うまく噛み合わないんです。長い間、敵対関係にもあったけれど、あえてそれを分かっていながらタッグ結成をオファーしました。気持ちのいいパートナーではないから、気持ちのいい試合にはならないと思います。でも、勝ちにいくため彼に“一緒に組んでください”とお願いしました。これでシャークを潰したいと思います」

 ウルティモと言えば世界を股に掛けて活躍するスーパースター。片や折原は泥水をすすって生きてきた叩き上げのヒール。水と油なのは誰の目から見ても分かる。これまで常に反対側のコーナーに立ってきたが、その実力の高さは身に染みて分かっている。天敵とも言える存在に自ら頭を下げてタッグ結成をオファーしたことからも、折原のシャーク戦に対する想いが見て取れる。ウルティモは団体側が了承すれば、タッグ結成に異存はないと話しているという。

「アイツを獲りにいきたい。パートナーでもなく、あくまでもシャークから獲りにいきたい。僕の頭の中にはアイツしかないです」

強引な要求の裏側にある熱い想いとは?

 ただ、問題はあくまでも折原が独断でパートナーを選定し、シャークとの対戦を要求していること。大会が迫り、マッチメークが進んでいるこの状況で、急に今回の会見に呼び出されたリアルジャパンプロレス 平井丈雅代表にとっては寝耳に水の話だ。

「ウルティモ選手をパートナーにするという話は初めて聞きました。ウチとしてはまだ何も把握してないので……。ウルティモ選手は今メキシコに行っています。国際電話なり、メールなりで早急に事情聴取をしようと思いますが……」

 平井代表は困惑の表情を浮かべるしかない。選手が独断で対戦カードを決めるという行為はプロレス界で御法度。そんなことが横行すれば、団体が機能しなくなってしまう。しかし、折原は「このカードでなければ試合には出ない」と強硬姿勢を崩さなかった。

 折原は復帰戦を行う前、「スーパー・タイガーがレジェンド選手権を手にしたら、自分が挑戦する」という青写真を描いていた。また、復帰戦の試合後、リング上でマイクを握り、「俺は病院で四角い天井をただ眺めていたわけじゃない。今度はこのリングにジュニアの大先輩を連れてきてやる」とアピール。リアルジャパンに大きな波紋を起こした。

 実際に様々な仕掛けに向けて動いていたようだが、折原はあえて全てを白紙に戻し、シャーク戦一本に絞ってきたという。

「レジェンド王座に挑戦するのは、僕が完全に復活した時。シャークに勝てないような今の状況で挑戦するのはファンも納得しないでしょう。この前、発言した“ジュニアの大先輩”はウルティモ・ドラゴンではありません。あの時は勢いもあったし、僕の性格ですから、先走って思わず言ってしまったんですけど、まずはその前にシャークとケリを付けたい。その後にあの時言った道筋に進んでもいいかなと」

 自分勝手な対戦要求とはいえ、折原の気持ちは真剣そのもの。熱い想いを感じ取った平井代表は初代タイガーマスクと連絡を取り、近日中に対戦カードを決定すると明言した。

「“復帰戦の時の僕とはまったく違う”とシャークには強く言いたいですね。テクニックではなく、気持ちでぶつかっていきたいです。痛みの伝わる激しいプロレス。僕が昔いた団体ではそんなプロレスをしていましたから。あの頃をもう一度思い出して、勝利したいです。今回は必ず勝ちますよ」

 奇しくも前戦でシャークが圧勝したことによって、折原は初心に返り、トンパチレスラーとして誰彼構わず突貫ファイトを展開していた全盛期の気持ちを取り戻しつつある。果たして折原の要求は認められるのか? シャークの反応は? 今後の展開に注目が集まる。

<コメント全文へつづく>

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