東海大、駅伝チーム新体制を発表 「村澤、早川の両輪を軸に」=大学駅伝

スポーツナビ

今季は3位以内が目標、エース・村澤にとって駅伝は世界への通過点

新しく作られたクロスカントリーコースで選手たちは、より一層の強化をはかる 【スポーツナビ】

――今季にむけての心境を四字熟語で表現すると?

 一期一会。いろんな縁があって、こういう機会を迎えられたと思う。いろんな人の支えや出会いがあったからこそと考えている。今後も人との出会いを大切にしていけるような生き方をしていきたい。

――学生3大駅伝初戦である出雲駅伝の目標は?

 今季の目標は学生3大駅伝(出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝)3位以内。

――箱根駅伝にむけて、今の考えは?

 (学生3大駅伝のうち)箱根駅伝だけ優勝していないということで、期待がかかっていることは重々承知している。また、東海大のある平塚には中継所もあり、地元で行われる大会なので期待も高く、応援もたくさんあると思っている。なので、『箱根の優勝を目指してやっていかなくては』という強い気持ちを持っている。

――箱根でエースの村澤を5区に起用するといううわさもありますが。

 村澤本人は任された区間を精いっぱい走るだけというスタンスでいる。確かに上りに対して、いい走りをすることも事実。5区は一番長く、タフな区間ということで、可能性はゼロではないと思っている。最終的にはほかの選手との力関係や他校の戦略などがかみあって、目標を実現するために、村澤をどのように生かしていったらいいのか、というところで決まると思う。

――世界に対しての考えは?

 指導している選手、学生は十分狙える位置にいる。国内の駅伝に最終到達点をもっていく選手もいるだろうし、日の丸をつけて世界と戦っていく選手もいる。駅伝は世界大会がないので、駅伝で培った力を、世界で発揮していくのが望ましいスタイルではないかと考えている。昨今、駅伝の弊害と言われるが、トラック、マラソンにむけての日本独特の強化手段だと考えている。

 特に村澤はトラック、マラソンで世界を狙える位置にいるので、駅伝との両立は難しいところもあるが、彼個人にとって、来年の五輪を目指す中での通過点であるととらえさせている。

クロカンによる強化で、大学でも大暴れしたい

――竣工したクロスカントリーコースの特徴、出来は?

 学内の限られた敷地の中、できる範囲で最大限いいものができたと思う。今日(28日)発表した第1期のコースは全長600メートル、高低差は2.5メートル程度。(11月に完成する)第2期はより一層高低差をとれると考えている。またウッドチップの高さは10センチと、通常の倍程度の深さを持っている。高低差があまりとれなかったこともあり、練習強度を上げるためにチップを厚くして、走りにくさを付けくわえて強化をはかった。

 学生にとっても非常に走りやすいコース。私自身、高校でクロカンでの練習を背景に6種目の高校新記録を更新したという実績があるので、ぜひコースを整備して頂きたいと要望し実現して頂いた。このコースをもとに大学陸上でも大暴れをしたい。

――クロスカントリーコースをどう活用するのか?

 陸上界全体で学生のレベルが上がってきている。それに伴って、練習量も豊富になり、弊害として故障も多くなっている。なので、ロードでの走りこみではなく、クロスカントリーコースを積極的に使ってトレーニングをしていきたいと思う。それにより、足へのストレス軽減し、練習量や距離を伸ばしていけるのではないかと考えている。

 ただ、出せるスピードじゃある程度限られているので、必要なスピードについては陸上競技場での練習を考えている。さらに駅伝は実際ロードで行われるので、一周2キロのキャンパス内のコースを活用したい。どこの大学にも負けない環境が整ったのではないかと思う。

――佐久長聖高の教え子である早大・大迫傑、駒大・千葉健太については?

 彼らも非常にがんばっているので、嬉しい限り。アドバイスをするといった出しゃばったことはせず、今は声をかける程度。敵なので(笑)。

<了>

2/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント