大好きな高校野球の「越境入学問題」に苦言!=ダンカンの場外アナウンスVol.169
青春、故郷愛…高校野球が大好きだ
8月6日に第93回全国高校野球選手権大会が開幕。開会式では選手が「がんばろう!日本」の横断幕とともに行進した 【写真は共同】
3年生にとっては、まさに最後の夏であり、その姿はまるで自分が生きている証を全身で訴えようとする短き命のセミの鳴き声のごとき切なさ……。それが勝者にも敗者にも存在するからなのだ……。
実際、過去の優勝メンバーに何人となく会ったが、あの夏以来野球と接していない……という者たちも決して少なくはないのだ。
さらに、甲子園大会に胸高鳴る理由の一つに、「オラが地元頑張ってけろ!!」「ワシの故郷ば勝つとですたい!!」「私、生まれ育った土地の代表校の健闘をお祈り申しております」などなどの故郷(ふるさと)愛に満ち満ちているところなのだ。
そんな愛して止まない高校野球に対して、恐らく、これはもう、野球ファンの間では何十万回となく繰り返されてきたであろうテーマだろうが、あえて苦言を述べるのだ。
それは、相も変わらない「越境入学」問題なのです。
大人の都合による越境入学はやめよう
東日本大震災の被災地の代表校には、『がんばれ東北(日本)』の旗手となり、被災者と日本に立ち向かう勇気を与えてもらいたい。(勝ち負けだけでなく)
しかし、もし被災地の代表校が優勝して、そのエースや4番、活躍した選手の声が「しんどかったですばい。せやけど、地元でつらい思いをしている人たちのことを思い、頑張りました。東北のみなさん、やりましたでぇ!!」と、テレビ画面を通じ全国に放送されたとしたら、高校野球を愛する者は何を思うのだろう……。
多くの者が、優勝の栄誉をたたえつつも、複雑な気持ちに包まれるであろう。
だから、もう一切大人の都合による越境入学はやめましょう!! 主催者が調査機関を設け、ルール違反校は「むこう10年予選出場も認めず」(祖父の家に住所を移すなどの抜け道も徹底して許さない)の厳しいものとするのです。
澄んだ湖の底に穏当はヘドロが沈殿している。世の中なんでそんなモノかもしれないけど、せめて高校野球くらいバカみたいに透明でもいいじゃねーか!!
<了>
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