“黒のカリスマ”がサッカー日本代表選手をプロレスに勧誘!?=蝶野正洋×横浜Fマリノス・栗原勇蔵スペシャル対談

スポーツナビ

“黒のカリスマ”蝶野正洋(右)とサッカー日本代表・栗原勇蔵のスペシャル対談が実現! 【スポーツナビ】

 15日に発売されたサッカーJ1・横浜Fマリノスのオフィシャルマガジン『TRICOLORE 2011夏号』では、現役日本代表のディフェンダー・栗原勇蔵と、プロレスラー・蝶野正洋によるスペシャル対談が実現!

 小学生の頃からプロレスの熱狂的なファンで、「本を買って、(プロレスラーの)出身地から、身長、全員の技の名前も覚えていた」というマニアぶりを自称する栗原。特に新日本プロレスは、テレビや会場で観戦するほど好きで、“闘魂三銃士”として一時代を築いた蝶野については、「(蝶野の入場テーマ曲の)『Krush』を着メロにしていた」と話すほどあこがれのレスラーだった。対談中、「テレビでずっと見ていた人だったんで」と緊張の色が隠せないほどの初対面となった。

 一方の蝶野は、小学校5年生の頃からサッカーを始め、「W杯に出たかった」ぐらいのサッカー少年。高校を卒業してプロレスに入門するまでは、サッカー漬けの学生生活を送っていたと話す。

 そんな2人は、プロレスとサッカーという共通点を持つ似た者同士で、蝶野はもちろん栗原も“やんちゃ”なエピソードも数多く、ファンからは“喧嘩番長”と呼ばれる選手。「(中学校の頃は)友達にパワーボムとかパイルドライバーをしていた。そうやって持ち上げていたから、中学の時に背筋力記録を出した」と、実は強靭なパワーが“プロレス特訓”から来ていたという秘密も明かした。

 2人の対談は「四角いリングに上りたい」と栗原が言えば、蝶野は「おれが夢見た人生を送っている感じ」と、互いが共感し合い話題に花が咲いた。

 今回スポーツナビでは、スペシャル対談の様子の一部を紹介する。

今があるのは「サッカーのおかげ」!?

栗原(左)は蝶野との初対面に「テレビで見ていた人だから」と緊張気味 【スポーツナビ】

――栗原選手があこがれたプロレスラーが蝶野選手ということですが、どんなことを聞きたいですか?

栗原:聞きたいことだらけですよ(笑)。

蝶野:栗原選手の経歴を見ていると、おれに似ているところがあるね。おれも小中高とサッカーをやっていて、高校の時には、それほど強くはなかったけど、トーナメントでベスト16まで行ったことがあるよ。
 それで地区の選抜に呼ばれたけど、そのころ髪型がパンチパーマだったんで、集まったときに『スポーツマンシップにのっとらないといけない』と名指しで言われて(笑)。反則するとすぐに目をつけられてたね。栗原選手は高校の頃どうだった?

栗原:高校の頃からマリノスユースだったので。そこから学校に通ってました。

蝶野:サッカーから道が外れることはなかったの?

栗原:踏みとどまりました。サッカーがつなげてくれました(笑)

――栗原選手とプロレスの出会いはいつ頃ですか?

栗原:物心ついた頃からですね。何をきっかけで見始めたかは忘れましたけど、サッカーの練習がある日は、録画してみていたぐらいです。特に蝶野さんはテレビでずっと見ていた人なんで、緊張します(苦笑)。

蝶野:おれも藤波(辰爾)さんとかと初めて会ったときは緊張したよ。サッカーでは緊張した人はいないの?

栗原:監督の木村和司さんとかですね。今、一緒にやっているのが不思議な感覚です。

もしプロレス界から声をかけれれていたら……

父親の影響で、小学生の頃からサッカー始めていたという蝶野。昔は「W杯に出たかった」と、普通のサッカー少年だった 【スポーツナビ】

――蝶野選手がサッカーをされたきっかけは?

蝶野:親父もサッカーをやっていて、天皇杯などを見ましたね。その影響で小学校5年からはじめました。自分が小さい頃はペレだとかが活躍していて。サッカーといえば、W杯という世界観があった。その頃から日本を出て何かしたいという願望があって、W杯に出たいって思ってた。自分の子供が週に1回サッカーの練習をしているんだけど、今でもいいパスを出している夢は見るよ(笑)。
 逆にサッカーをやっていた頃はプロレスにまったく興味がなかった。初めて見たのが入門する1年前ぐらいで、あまりにもかけ離れている世界だった。

栗原:そうなんですか。僕はプロになって1年目の頃はまだプロレスとか格闘技をやってみたかった(笑)。もしそういう時に声をかけられていたら、そっちの道にいっていたかもしれない。

蝶野:体もけっこう大きいしね。おれも昔は同じぐらいの大きさだったかな。そこから筋肉をつけて、30代の頃は105、6キロぐらいになったし。今は減量はしてる?

栗原:あんまり気にしてないです。めちゃくちゃ食べるので、(減量で)ストレスをためないようにしています。

蝶野:サッカーはずっと走ってるもんね。走るのきつくない?

栗原:きついですよね。今でも足をつるし。(6月1日のキリン杯ペルー戦の)代表戦の時も、後半70分ぐらいで足がつっちゃって。すごくみんなに迷惑をかけたので、交代すればよかったのだけど、意地というか……。

蝶野:おれだったら途中で休んでいたよ(笑)。おれもサッカーではストッパーやっていた。結構、フォワードの選手は性格が悪いんだよね。逆に後ろの選手は性格的にいいやつがきてるよね。

栗原:そうですよね。ディフェンスは性格的に責任感がある選手が多い。ただ、キーパーは変わり者が多いけど(笑)。僕は高校になって今のポジションになったんですけど、それまではフォワードだったんです。だんだん下がってきて。

蝶野:おれも一緒。最後はフィールド出ちゃったよ(笑)。

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