「最多勝利捕手」部門の新設を希望します!=ダンカンの場外アナウンスVol.160

ダンカン

キャッチャーにはなぜ勝ち星がつかないのか

真の歴代最強捕手は誰!? そんな疑問を解決するためにも、『勝利捕手』制度を作るのはいかがでしょうか? 写真は、2007年10月7日、引退セレモニーでの古田敦也捕手兼任監督(当時) 【写真は共同】

「勝利投手はあるのに、なぜ勝利捕手はないの?」――子どものころよりず〜っと、漠然と思っていました。
 キャッチャーって相対的に見ると打撃面が弱いじゃないですか? そりゃ、確かに過去には野村克也、田淵幸一、古田敦也なんていう、マスクをかぶりながらバットの快音を響かせた選手はいました。
 現在でも、巨人の阿部慎之助などは打てる捕手と認めはします……。でも、中心打者という選手は、ほんの一握りだけです。

 なぜ、キャッチャーの打撃が良くないのか? そりゃリードで頭はいっぱい、とても自分の打撃までは手が……。それなのに、ピッチャーとキャッチャーは、バッテリー(語源はラテン語の『打つ』から始まっているそうですが、なぜ、投手−捕手に変化したのかは? どなたか教えて下さ〜い)と呼ばれ、よく、キャッチャーは「女房役」などとも言われます。捕手が女房役なら、投手は亭主ですよね。その亭主ばかりが勝つと脚光を浴びて、キャッチャーはせいぜい、阪神ならば「城島さんのリード通りに放りました。城島さんのおかげです!!」とヒーローインタビューでたたえられるくらいのものです。

 ちょっとヒドすぎでしょう。男女平等のこの時代に男尊女卑も甚だしい! ウーマンリブ団体が許さないわよ!! いいえ、現代は鬼嫁の時代よ、むしろ、勝利投手制度を勝利捕手制度に改正すべきね!! とまでは言わないけど、「勝利捕手(セーブ捕手かも)」というのがあっても面白い……と、いうかあってしかるべきのような気がするのだ。

これまでの「最多勝利捕手」は誰!?

 かつて近鉄では、草魂の300勝投手・鈴木啓示が投げるときには有田修三がマスクをかぶり、ほかの投手の時には主に梨田昌孝(現北海道日本ハム監督)がホームベースを守っていたのだ。

 正式な記録を調べてないので申し訳ないが、有田だって鈴木以外でもマスクをかぶっていたはず。その時の勝率はやはり梨田を下回っているのだろうか?
 もし、時間と興味のある記録マニアの方がいたら、ぜひ全ての記録を掘り起こしていただけないだろうか(白星は投手と同じ規定とする)。もしかすると「えーっ!? このキャッチャーが『最多勝利(勝率)捕手』?」なんて意外な名前が出てくるかもしれないのですよ。ムフフ……なんか楽しみ。

<了>
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著者プロフィール

1959年1月3日生まれ。埼玉県出身。オフィス北野所属。お笑い芸人、俳優、放送作家。趣味は野球、釣り。特技はイラスト。たけし軍団の一員として、数々のテレビ番組で活躍。野球への情熱も熱く、熱烈な阪神ファンとして知られる。

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