小野裕二「マリノスの10番は小野と認識してもらえるように」=横浜F・マリノス新体制発表会見

藤井雅彦

横浜FMの新体制発表会見。新ユニホームと背番号も発表された 【藤井雅彦】

 Jリーグ1部の横浜F・マリノスは16日、横浜市内で今季の新体制発表会見を行った。会見では今シーズンの新ユニホームと背番号が発表され、ユースからトップチームに昇格した18歳のFW小野裕二に背番号10が与えられた。
 以下は社長、監督、主な新加入選手のコメント。

嘉悦朗社長「今年はわたし自身の人生を懸けて」

 去年のトップチームの結果ですが、この中にはいろいろな成果と課題がいくつか浮かび上がっております。15勝という数字はそんなに悪い数字ではないんですが、思い出深い試合はわたしにとってF・マリノスにとって目の上のたんこぶだった川崎フロンターレに2試合合わせて7−1と大勝したこと。1戦目で苦戦しましたが、2戦目でしっかり修正して快勝した試合も含まれています。

 しかし6つの引き分けと13の負けに課題があります。この中には最低でも8つは圧倒的に勝てる試合が含まれております。開幕戦ではFC東京と対戦し、ロスタイムに平山(相太)に決められて負けました。ヴィッセル神戸戦ではアディショナルタイムにファウルを与え、ポポに同点FKを決められてしまった。セレッソ大阪戦では前半で相手が1人退場になりながら、0−0の引き分け。そのたびにスタジアムを蹴り飛ばし、足跡をつけてしまいました。しかし、そういった反省を生かせば、3位以内に入れるはずです。
 そして中期事業計画として3カ年で『MAP13』(Marinos Amazing growth Plan by 2013)を掲げ、2013年には平均観客動員4万人を達成する。今年は3カ年計画の大事なスタートの年です。今年はわたし自身の人生を懸けて、クラブの未来を懸けて、1年目にしくじるわけにはいかない。背水の陣で臨んでいきます。

下條佳明チーム統括本部長「今年は3番はいません」

 昨年は攻撃面で、総得点43点、1試合平均1.26点でした。思うように得点できなかった部分もあります。クロスからのゴールはシーズンを通して強調していましたが、5点と少なかった。逆にリスタートからのゴールは直接FKも含めて25.9%と多かった。
 一方、守備のデータでは被シュート数はリーグ最少ですし、反則数も最少です。退場者も出していない。それがフェアプレー賞獲得につながっていました。それと試合開始15分と終了前の15分のプレーは改善すべき部分でもあります。

 チームとして勝ち点51でしたが、勝ち点61以上へ。今年の3位が勝ち点61だったからです。一つのポジションに対して2人以上というコンパクトな編成をさせていただきました。若い選手に出場機会を設けるために、期限付き移籍を多く活用しました。そして補強は予定通り、80点から90点を与えられるものです。昨年のチームスローガンは『ACTIVE』でしたが、今年は『進化する心・技・体 ACTIVE2011』としました。
 背番号ですが、今年は3番はいません。ふさわしいパフォーマンスをする選手が出てきたら考えたい。10番は小野裕二。サッカーの中では重要な背番号ですが、若い彼に期待していきたいと思います。27名での編成となります。

木村和司監督「監督2年目だし、勝負よのぅ」

 ポジション争いが激しくなって、チーム力が上がるんじゃないかな。強い気持ちを持って、選手にも伝える。選手も優勝するために何をすればいいか、頭に置いてやってほしい。優勝するとしか言えない。全タイトル、全力で。代表は結果がすべてだけど、クラブはお客さんに来てもらわないといけない。勝つというのは前提にあるけど、楽しませたり興奮させるのは去年から言っていること。監督2年目だし、勝負よのぅ。自分にもプレッシャーを掛けていく。(背番号10について)似合うようになっていけばいいんじゃないの。もともとユースで着けていた番号だしね。俊輔が譲った感じだろう。こだわりを持ってやっていけばいいんじゃないか。

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著者プロフィール

1983年生まれ、神奈川県出身。日本ジャーナリスト専門学校卒業後、フリーとして活動を開始。2006年からサッカー専門新聞『EL GOLAZO』の横浜F・マリノス担当を務め、現在はwebマガジン『ザ・ヨコハマ・エクスプレス』の責任編集としてチームに密着し続けている。著書に『横浜F・マリノス 変革のトリコロール秘史』(ワニブックス)、書籍の執筆・構成に『中村俊輔式 サッカー観戦術』(ワニブックス)、『サッカー・J2論』(ワニブックス)がある。

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