武豊GI締め! 「強さ本物」スマートファルコン超速V=東京大賞典
スマートファルコンが驚異の日本レコードで東京大賞典V、武豊もGI勝利で2010年を締めくくった 【スポーツナビ】
同馬は11月のGI・JBCクラシックに続くGI2勝目。ダートグレード競走は史上最多となる通算13勝目。また、スマートファルコンの半兄ワールドクリーク(父マジックミラー)は1999年の同レース勝ち馬であり、父ゴールドアリュールも02年の同レース勝ち馬。兄弟&父子制覇のW快挙を達成した。
一方、騎乗した武豊は02年ゴールドアリュール、03年スターキングマン、07年ヴァーミリアンに続く東京大賞典4勝目。これは同レース史上最多勝となる。
なお、1馬身3/4差の2着には戸崎圭太騎乗の2番人気フリオーソ(牡6=船橋・川島正厩舎)、さらに3馬身半差の3着には池添謙一騎乗の5番人気バーディバーディ(牡3=JRA・池江郎厩舎)が入った。
迷いなく先手、芝並みハイペースもなんのその
芝並みのハイラップで逃走、後続をまったく寄せ付けないレースだった 【スポーツナビ】
「今回は迷いなく先手を取りたいと思っていました」
インから地方の雄フリオーソが行く気を見せたものの、それ以上の気合を出して1コーナー手前でハナを奪取。そのまま芝並みのハイラップを刻んでいき、数字だけで判断すれば無謀なペースだが、鞍上には確かな自信が手綱を通して伝わっていた。
「今は馬の状態が最高にいいですからね。少し速いかと思いましたけど、大丈夫、頑張ってくれると思っていました」
その言葉どおり、2番手のフリオーソを終始離し気味に逃げると、3コーナー、4コーナーでもその差を縮めさせない。むしろ手応えが怪しくなり始めたのはフリオーソ以下後続勢であり、武豊&スマートファルコンは悠々と今年最後のレースを楽しむかのように先頭でゴールインした。
批判を乗り越えついに素質開花、ドバイ遠征も視野に
ローテーションを批判されたこともあったが、年の瀬の大一番で実力を証明した 【スポーツナビ】
「確かに色々な声はありましたが、そこをグッと我慢して、こういう形での使い方になっていました。これほどの馬になかなかめぐり合えるものではありませんから、大事に使っていきたかったんです。せっかくここまで待ったんですから」
もともと抱えていた腰の弱点を解消するため地道に調整を積み、また、引っ掛かる気性の克服へ向け様々な条件のレースを使い、一歩一歩と馬を鍛えてきた。この我慢が実を結び、5歳秋にしてついに迎えた完全開花。秋だけでGIを2勝し、いよいよ来年は真の砂の王座君臨へ“メジャー路線”へと打って出る。
「海外遠征も視野に入ってくると思いますし、本当に楽しみです」と武豊が答えれば、小崎調教師も「年明けにドバイに視察に行く予定ですし、川崎記念やフェブラリーステークスなど含め、色々なプランを考えたい」と、明るい2011年の展望を語った。
武豊も2011年へ気持ち新た「まずケガをしないこと」
武豊とスマートファルコン、2011年はさらなる飛躍を 【スポーツナビ】
「今年は本当に色々なことがありましたが、最後にこういういいレースができて良かった。来年の目標は、まずケガをしないこと(笑)。また気を引き締めて、頑張っていきます」
ダート界での最高のパートーナー、ヴァーミリアンが今年惜しまれつつ引退したが、すぐにスマートファルコンという新たなパートナーとの出会いがあった。不完全燃焼だった2010年の分まで、来年は新たな相棒とともに砂の王道を大暴れだ。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ