米女子ゴルフツアーは５日に三重県の近鉄賢島ＣＣで開幕する「ミズノクラシック」で、一連のアジア遠征のフィナーレを迎える。ツアーの中でも長い歴史を誇り、今年で３８回目を数える今大会は、３日間５４ホールで争われ、賞金総額は１２０万ドル（約１億円）、優勝賞金は１８万ドル（約１５００万円）。今週、世界ランキング１位の座を奪い返した申智愛（シン・ジエ／韓国）や４位の宮里藍、５位の崔羅蓮（チェ・ナヨン／韓国）、６位のヤニ・ツェン（台湾）、そして昨年の覇者、宋ボベ（ソン・ボベ／韓国）ら総勢７８名の選手が熱戦を繰り広げる。

　宮里藍はこれまで通算で米ツアー６勝、日本ツアー１５勝を挙げているが、いまだミズノクラシックのトロフィーは手にできていない。しかし今季はすでに５勝を挙げており、世界ランキングも今週３位から４位に落としたとはいえ、のべ１１週間１位に君臨した。また日本人選手としては１９８７年の岡本綾子以来となるプレイヤー・オブ・ザ・イヤー（年間最優秀選手）獲得へも、現在１位のツェンを２ポイント差で追っているだけに、母国での声援をバックに大会初制覇を目指したい。

　日本勢では上田桃子と宮里美香も母国での戦いに挑む。上田は０７年のミズノクラシックで優勝して、米ツアーメンバーとなった。ツアー２年目の宮里美は今季、２回のトップ３フィニッシュを果たしており、待望の初勝利を狙う。

　韓国勢で大きな注目を集めるのは、現在賞金ランキング１位の崔と２位の申。先週のハナバンク選手権で大会連覇を達成した崔は２週連続優勝なるか。今季は賞金ランキングのほかにも、平均スコアや平均パット、バーディ率など５つの成績部門で１位となっている。
　一方、２００８年の覇者である申は、先週のハナバンク選手権で４位タイの成績を挙げ、世界ランクトップに返り咲いた。６月に虫垂炎の緊急手術を行ったが、７月のエビアンマスターズでは優勝するなど、その後も抜群の安定感で、今季は１３回ものトップ１０入りを成し遂げている。２年連続の賞金女王戴冠へ、今大会でも活躍が期待される。

　米国勢では、出場選手の中で世界ランキング最高位（１６位）のモーガン・プレッセルが、初日は宮里藍と同組でラウンドする。そのほか１８位のアンジェラ・スタンフォード、２１位のブリタニー・リンシコムらも参戦。５１位のビッキー・ハーストは先週のハナバンク選手権で自己ベストとなる単独２位の成績を収めている。
　過去の大会優勝者としては、０６年に制したカリー・ウェブ（豪州）や１９９９年の覇者、マリア・ヨース（スウェーデン）らも出場する。

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