トマソン「本田の攻撃的スタイルは脅威だ」=デンマーク代表トマソン・インタビュー

論スポ

「本田の攻撃的なスタイルは脅威」と話したトマソン 【Photo:アフロ】

 ワールドカップ(W杯)イヤーを迎えてからほどなくして、デンマーク代表候補に名前を連ねる選手の下へDVDディスクが届けられた。送り主は代表チームを率いて11年目を迎えたモアテン・オルセン監督。そこには、W杯・南アフリカ大会の1次リーグでデンマークが対戦するオランダ、カメルーン、そして日本の試合のダイジェスト映像が収録されていた。
 8月で34歳となるベテラン、FWヨン・ダール・トマソンに日本について聞いた。『論スポ』最新号のインタビュー記事の一部を抜粋した。(文=ミコス・ガウカ)

日本を決して侮ることはできない

――DVDの映像を見て日本にどんな印象を抱いたのか、あらためて聞かせてください

 いくつかの試合のダイジェストが収められていたが、日本はどの試合でもコンディションが良く、組織力が非常に優れていた。細かい点を頭にたたき込むのはこれからになるが、いずれにしても準備万全な状態で南アフリカの地に乗り込んでくるはずだ。グループEの1位候補がオランダであることは言うまでもないが、昨年9月の親善試合で日本はそのオランダに対して非常にいい勝負をしている。決して侮ることはできない。

――デンマークは昨年8月の親善試合でチリに1対2で敗れ、同じく11月には韓国と0−0で引き分けています。前線から執ようにプレスを掛けてくる相手を不得手にしているという指摘もありますが、となると日本も苦手なタイプに分類されるのでしょうか

 W杯に出場するチームはそれぞれ独自のスタイルを持っている。オランダとの親善試合を見ても明らかなように、日本は前線から執ようにプレスを掛けてくるだろうし、南アフリカの気候に合わせて、90分間を通じて豊富な運動量を維持できるコンディションを作り上げてくるはずだ。しかし、オルセン監督はどのように相手に挑めばいいか、どうしたら勝てるかを本番までに詳しく分析してくれる。守備のブロックをしっかりと作った上でカウンターを仕掛けることを含めて、チーム全体で対応できる自信はある。

本田の攻撃的スタイルは脅威だ

――DVDを見た上で、日本で警戒すべき選手を挙げるとすれば

 申し訳ないけど、選手個々に関してはまだ何も把握していない。ただ、本田圭佑は昨年までオランダリーグでプレーしていたからよく知っている。彼がCSKAモスクワに移籍する直前に僕は日本のメディアからインタビューを受けて、その中で『本田がW杯のメンバーに選ばれるとは限らない』と答えてしまったが、いまここで訂正しておこう(笑)。
 新天地で素晴らしい結果を出しているし、強烈な左足のシュートを含めて、彼の攻撃的なスタイルはデンマークにとって脅威になることは間違いないだろう。もっとも、W杯に出てくる選手は全員が素晴らしいスキルを持っているけどね。

――日本の代表監督はベスト4進出を今大会の目標に掲げていますけど

 それについては知っている。賢明な発言ではないと思う。W杯は非常にレベルの高いトーナメント。大会が終われば証明されることだが、僕は無理だと思っている。

――ズバリ、グループEを2位で勝ち抜く自信はありますか

 決して容易なことではないが、できると言っておくよ(笑)。われわれのサポーターもそれを期待しているからね。ただ、日本戦うんぬんを語る前に、まずは1次リーグの初戦で対戦するオランダのことを考えないといけない。2年前の親善試合では1対1で引き分けているが、もう過去のことだ。開幕戦だけに、オランダも僕たちも絶対に負けられない試合になる。ファン・ペルシらの故障が伝えられているが、それでもロッベンのような素晴らしい選手がいる。ただ、グループEの本命と言われることは、オランダにとってもプレッシャーになるはずだ。デンマークのスタイルに対する微調整を含めて、本当の準備はこれから始まる。

<論スポでは本インタビューの全文をお読みいただけます>

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