これが女王の底力! ブエナビスタ1強時代が来た=ヴィクトリアマイル
磐石のブエナ政権確立へ、宝塚で牡馬を討つ!
横山典が突き上げる“1番”の人差し指――宝塚記念で現役最強の称号を手に入れる 【スポーツナビ】
こうキッパリと明言したのは松田博調教師。レッドディザイアとの対戦成績を3勝1敗とし、『牝馬2強』から『1強』を完全にアピールした今、今度は初の古馬混合GI制覇で、日本最強の称号を手に入れるだけ。GII京都記念で春秋GP馬ドリームジャーニーに有馬記念の借りを返し、後の春の天皇賞馬ジャガーメイルも2着に負かしてはいるが、やはり名実ともにナンバーワンをうたうにはビッグタイトルを手にしたい。
そして横山典はこんな冗談を交えつつ、再びの牡馬との戦いへと気持ちを新たにした。
「距離はオールマイティーの馬です。もう何も望むことはないですね。順調に行ってくれればそれでいいです。……あ! ひとつ望むことがありました。最後まで自分が乗せてもらえるように、ですね(笑)」
ダイワスカーレット、ウオッカから続く“牝馬の時代”はまだまだ終わらない。四冠女王ブエナビスタがさらにその治世を磐石のものとすべく、牡馬討ちへと矛を向ける。
レッドディザイア“完敗”……四位「責任を感じる」
まさかの四位とレッドディザイア、4着はこのコンビとって“完敗”だった 【スポーツナビ】
「きのう、きょうと前が止まらない馬場だったし、久々のマイルということもあって、ある程度は前に行かないとと思って、その通りに行けたんだけど……道中、力んだところもありましたね」
枠順のせいにはしたくない、とも語ったが、先行有利の超高速馬場では外枠17番発走もつらかった。「この枠だとポンと出ても、そのままジッとしていたら後ろの位置になっちゃうし、どこかでインに入れないかなとは思っていたんだけど」。好位置を確保するため前半出していった分、道中の折り合いが完ぺきとはいかず。それが最後の伸び脚の足かせとなってしまった。
「最後は止まっちゃった感じです」
ブエナビスタとの差はわずかに0秒1差だったが、敗れた上に連対も死守できなかった4着。これは、四位とレッドディザイアにとって“完敗”と同じことだった。
「人気していたから、4着というのは自分としても責任をすごく感じています。着差はなかったから、僕がもうちょっと上手に乗れていたらもっと際どかったと思いますし……悔しいですね」
対戦成績をタイにするどころか、また一歩ブエナビスタに先を進まれてしまった春の府中決戦。もちろん、このままでは終われないし、ライバル関係は終わらせない。逆襲の時へ向け、また一から立て直していく。