2位・佐久間『勝てなかったら意味がない』

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【Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images】

ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)最終日

 佐久間朱莉にとって今季、もっとも長い日曜日。「また、勝てなかった」と、大きなため息をついた。死力をつくした最終日。序盤からガマンの連続である。「前3日間と違い、風がとても強かった。絶対にスコアが大きく伸びることはない」とスタート前から、忍耐力の勝負を覚悟した。

 スタートから11番まですべてパー。12番、10メートルのバーディーパットを沈めると、「チャンスが来た」と、より集中力を高める。続く13番、10ヤードのチップインパーセーブが、証明だ。それだけに、日韓の女王が直接対決を展開する、うしろの最終組が気になった。

 「15番でリーダーボードを確認。あと2つスコアを伸ばせば、おもしろいと思った」。第六感が知らせる。一気に集中力が高まったのは16番。8Iを選択した、残り142ヤードの第2打は切れ味抜群だった。今大会の秘密兵器、ハイフェードで50センチへ。楽々とバーディー奪取に成功した。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 あとひとつ-。勢いが加わる。パー3・17番。「第1打の時、アゲインストの風が急に止まった」という。打球はグリーン奥へこぼれて、ボギーを叩く。それでも、ラストチャンスの18番にかけた。バーディートライは7メートル。ラインへ乗ったように見えたが、カップに蹴られ、天を仰いだ。プレーオフ進出の目標はついえた。パーセーブで2位の成績だったが、「勝てなかったら意味がありません」。唇をかみながら、涙をこらえているシーンが印象的だ。

 「17番で、しっかりとパーセーブをしていれば・・・。18番の第2打がフェアウェイから打てていれば、もしかしたら-」。後悔が次々と脳裏をよぎった。悔しさを一掃するために、次週からさらなるファイターへ変身する。
(青木 政司)
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