北島、日本代表復帰で「ホッとした」=競泳・パンパシフィック選手権、代表49人を発表

スポーツナビ

8月のパンパシフィック選手権に参加する北島康介(右下)ら日本代表メンバー 【スポーツナビ】

 日本水泳連盟(水連)は19日、都内・味の素ナショナルトレーニングセンターで記者会見を行い、8月に行われるパンパシフィック選手権(米国・カリフォルニア州アーバイン)の日本代表選手49人(男子25人、女子24人)を発表した。

 今回の代表には、五輪2大会連続2冠の北島康介(日本コカ・コーラ)や、昨年6月に現役復帰した萩原智子(山梨学院大職)といった復帰組のほか、男子1500メートル自由形で優勝した東隼平(KONAMI林間)や、女子200メートル背泳ぎで3位に入った神村万里恵(セントラル成瀬)ら、高校生も7人代表入りした。

 パンパシフィック選手権の競泳競技は8月18日から22日まで開催され、男女合わせて40種目が行われる。また、同大会は11月に行われるアジア大会(中国・広州)の代表選考会を兼ねている。

以下、会見に出席した選手、ヘッドコーチのコメント

北島康介(平泳ぎ)「アジア大会の代表権を目標に頑張る」

北京五輪以来の日本代表復帰を果たした北島康介 【スポーツナビ】

 日本代表に入るという最初の目標を達成できて、とりあえずホッとしている。
 パンパシは僕にとって、あまり良いイメージがなく、過去にはけがで途中棄権したり、前回は入院してあまりいい状態で臨めなかったりと、悪いイメージがある。しかし、今回代表復帰ができたので、気持ちを新たにパンパシでそれなりの結果を残して、アジア大会の代表権を目標に頑張りたい。

立石諒(平泳ぎ)「もう一度笑って戻って来たい」

北島に3連勝し、平泳ぎ3冠を達成した立石諒 【スポーツナビ】

 昨年末からうまく練習が積めなくて、すごく不安なまま(2月の)短水路選手権を終えたが、その後に、米国へ行き充実した練習と経験が積めた。正直、良いレースができる自信がない中で臨んだ(日本選手権)だったが、結果として良い順位に入り、周りの人への感謝の気持ちでいっぱい。
 ここからが本当の意味での勝負だと思っているので、パンパシで良い結果を出し、もう一度笑ってここに戻って来られたらと思う。

古賀淳也(背泳ぎ)「新しい泳ぎを武器に頑張りたい」

背泳ぎで50、100と2冠を達成した古賀淳也 【スポーツナビ】

 今回の日本選手権は、(昨年より長い6日間だったので)少し気疲れするところがあったが、最終日の50メートルまでしっかり泳げたので良かった。また、泳ぎの面では、新しく取り入れている部分を試すステップとなったが、2種目(50、100メートル)ともアジア大会の代表権とパンパシの代表権をしっかり獲得できたことは、すごく評価できる。
 パンパシでは、まだ直接対決をしたことがない(アーロン・)ピアソル選手(米国)と対決し、自分の新しい泳ぎを武器に、しっかりと上に立てるよう頑張りたい。

入江陵介(背泳ぎ)「初代表に選ばれた思い出深い大会」

200m背泳ぎを制した入江陵介 【スポーツナビ】

 今回は、日本選手権の1カ月前に不注意で右足首をねんざしてしまい、レース前はいつも以上に不安があり、泳ぎもしっくりこなかった。心の中で葛藤(かっとう)のある試合だったが、その中でも代表をしっかり決められて良かった。
(パンパシフィック選手権は)4年前に初めて日本代表に選ばれた、思い出深い大会。その時は4位で表彰台を逃しているので、今回はしっかりと表彰台の一番上に上れるように頑張りたい。

岸田真幸(自由形/バタフライ)「チームメートとの戦いが楽しみ」

50m自由形で日本新を出した岸田真幸 【スポーツナビ】

(日本選手権は)6日間の長い大会だったが、9レース泳ぎ切って、ベストも連発できた。また、9年ぶりに(50メートル自由形の)日本新を更新できて良かった。
(パンパシフィック選手権は)多分、ほかの国の代表として、(米国で一緒に練習する)チームメートが選ばれると思うので、彼らと戦うことも楽しみ。ベストを出すことを考え、メダル争いに絡めたらいいなと思う。

掘畑裕也(個人メドレー)「4分10秒を切ってメダルを」

日本選手権の400m個人メドレーで日本新を出した堀畑裕也 【スポーツナビ】

 今回の日本選手権は、大会前の合宿で充実した練習を積めて、自信がついていたので、応援してくれた人たちに恩返しがしたかった。自分の全力を出せて、みんなに恩返しができたと思う。
 世界と戦うためには400メートルで4分10秒を切らないといけないので、パンパシ本番ではタイムを切って、メダルを取りたいと思う。

平井伯昌ヘッドコーチ「パンパシで勝てなければ世界選手権で勝てない」

平井伯昌ヘッドコーチ 【スポーツナビ】

 今回の日本選手権は日本新が3つという、数だけでは例年に比べて、寂しい大会だった。しかし、水着のルールが変わる中で、新しい選手も含めて、実力のある選手が力を発揮してくれた。
 パンパシは予選から、選手が何人も出られるので、国内の選手と戦った上で、決勝で海外の強豪と戦うという2つ試練が待っている。ですので、まずは「国内のライバルと切磋琢磨(せっさたくま)するように」と、ミーティングで話した。そして、大会までに国内のレベルを上げたいと思う。
 今年は(8月に)欧州選手権とパンパシフィック選手権()というように、世界が二分されて大会が行われる。ですので、パンパシで勝てなければ、来年の世界選手権(7月、中国・上海)には勝てない。ですので、ぜひ、(会見に参加し)前に並んでいる選手には、優勝をして欲しい。

パンパシフィック選手権はFINA加盟連盟のうち、LEN(欧州水泳連盟)に加盟している連盟以外の国が参加する

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