真壁がクリスマス興行に乱入 ヨネを襲撃!=ノア

高木裕美

新日本の真壁(右)が突如乱入! 1.4東京ドームで激突するヨネを襲撃した 【t.SAKUMA】

 プロレスリング・ノア恒例のクリスマス興行「NOAHful Gift in Differ’09」が24日、東京・ディファ有明にて行われ、超満員となる1800人を動員した。

 例年通り、全試合の対戦カードは当日、観客の抽選によって決定され、今年はノア所属24選手(欠場中のKENTA、井上雅央、前日の試合で負傷した小橋建太、鈴木鼓太郎はのぞく)+佐々木健介&宮原健斗(健介オフィス)+高山善廣(高山堂) の計27選手が参加。偶然とは思えないほどの超豪華カードがすべて時間無制限一本勝負で行われた。

1.4東京ドーム直前 真壁がクリスマステロを敢行

真壁(右)のクリスマステロにヨネ(左上)は怒り心頭! 1.4へ向けさらなる遺恨が生まれた 【t.SAKUMA】

 セミファイナルでは杉浦貴vs.モハメド ヨネという、超注目カードが実現。12.6日本武道館大会でGHCヘビー級王者となり、来年の新日本プロレス1.4東京ドーム大会で後藤洋央紀と初防衛戦を行う杉浦と、1.4ドームで真壁刀義との一騎打ちが決まったヨネが激突した。

 新日本の大会に乱入して真壁を襲撃するなど、血気盛んなヨネはその勢いそのままに杉浦に猪突猛進。花道でランニングラリアットを打ち込むと、ダイビングギロチンドロップ、ハイキックとたたみかけ、必殺技のキン肉バスターを仕掛けるも、そこに突如真壁が乱入。私服姿でチェーンを首にかけた真壁は、まずはヨネに襲い掛かると、さらに腕にチェーンを巻きつけて杉浦にまでチェーンラリアット。ダウンする2人を尻目に、「ここには図体ばっかデカくて腰抜けの兄ちゃんしかいない」と言い捨てると、会場から立ち去り、用意しておいた車で逃走した。

 慌てて会場を飛び出して追いかけたものの、あと一歩で逃げられたヨネは路上に大の字になって悔しがりながら「これで本格開戦だ」と戦闘モード全開で、「おまえこそ夜道を気をつけろ」と真壁に対し、さらなる報復テロ返しを予告した。

丸藤副社長が田上社長に快勝

取締役対決は田上社長(左)が不知火敢行もやっぱり自爆……丸藤副社長に軍配が上がる 【t.SAKUMA】

 抽選で決まったこの日の対戦カードの中でも、もっともミラクルを感じさせたのが、田上明社長vs.丸藤正道副社長による取締役対決。前日は自身のプロデュース興行&SUPER J−CUPトーナメントで1日4試合をこなしている丸藤だが、この日も疲れを見せることなく、前日獲得したJ−CUPの優勝ジャンパーを手に入場。田上をスピードで翻弄し、尻を叩いてみせるなど、社長をとことんおちょくりまくった丸藤に対し、田上も怒りのVの字チョップ、ノド輪落としを炸裂。しかし、まさかの不知火を予告したものの、ロープに駆け上がって回転することができずに自爆。直後に丸藤の横入り式回転エビ固めで丸め込まれ、3カウントを献上した。

 3年前の一騎打ち同様、またも丸め込みで田上に勝利した丸藤だが、フォールの際にレフェリーの死角を突いて、トップロープに足をかけた状態で押さえ込んでいたにもかかわらず、「これでオレの発言力が増したってことで」と社長からの勝利にしたり顔。これでシングル2連勝となったことから、「もし不知火をマスターしたら、社長の挑戦を副社長が受けますよ」と上から目線で田上を挑発してみせた。

クリスマス恒例コスプレで齋藤が3変化

“春日彰俊”(左)登場も森嶋のバックドロップに秒殺負け――それでも試合後は「トゥース!」 【t.SAKUMA】

 クリスマス大会恒例のコスプレやモノマネでは、毎年凝ったネタで観客を楽しませる齋藤彰俊が今年も爆笑をさらった。

 今年は激動の1年となった齋藤だが、クリスマス大会では、背中に背負った十字架やいつものダークなキャラを封印。まずは「二十世紀少年」のともだちで登場し、そこから「アフラック」のCMのまねき猫ダックダンスを踊ると、さらにはオードリー・春日へと変身。ピンクのベスト風のコスチュームで気合の入った「トゥース!」を決めて客席を爆笑させるが、試合では森嶋猛のバックドロップでわずか105秒敗。まさかの秒殺負けにも、最後まで春日キャラを貫いた。

 齋藤の試合の直後には、またしてもともだちが登場。まさかのネタかぶりとなってしまった志賀賢太郎だが、最後まで覆面を取ることなく、ともだちを貫いたまま奮闘した。また、クリスマス大会限定のマスクマン・Mr.クリスマスも第1試合に登場。客席からの「秋山!」という声援には無視を決め込んだものの、リストクラッチ式エクスプロイダーを仕掛けるなど、その正体の片鱗をのぞかせた。

健介と高山によるグランドスラム対決が実現

メーンでは健介(右)vs.高山のド迫力対決も実現した 【t.SAKUMA】

 メーンイベントでは佐々木健介組vs.高山善廣組によるメジャー3団体ヘビー級王座グランドスラム対決が実現。タックル合戦やエルボー、チョップの打ち合いでド迫力の肉弾戦を展開すると、最後は健介が平柳玄藩に強烈なラリアットで完全にKOしたところを、無理やり引きずり起こして、「メリークリスマス」と叫びながらの北斗ボムでフィニッシュ。ノアの1年間の戦い収めとなる試合でファンに大きなクリスマスプレゼントを贈った。

 また、前GHCヘビー級王者の潮崎豪は志賀賢太郎、泉田純至との1対2のハンディキャップマッチに出陣。1.4東京ドーム大会では今年のプロレス大賞MVP男・棚橋弘至との一騎打ちに臨む潮崎は、先輩2人を相手に、チームワークのスキを突いた頭脳プレーで勝利を奪うと、「ドームではチャラい人を踏み台にして2010年も頑張ります」と打倒・棚橋を誓った。 
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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