ビーチサッカーワールドカップ（Ｗ杯）の準々決勝が２０日、ＵＡＥ（アラブ首長国連邦）のドバイで行われ、ラモス瑠偉監督率いる日本は、ポルトガルに１−２と敗れ、ベスト８で大会を去った。日本は一度は上原朋也のゴールで１−１の同点に追いついたが、終盤にゴールを決められた。
　以下は、ポルトガル戦後の監督・選手コメント。

「僕たちがやってきたことは間違いではなかった」

　負けたことは悔しいが、素晴らしい戦いだった。完ぺきな試合だったのでは。選手たちはよくやってくれた。ただ、ビーチサッカーは一回のチャンスで何が起こるか分からないので（決勝点を奪われた）。体がボロボロの中で、すごい。皆を褒めてあげたい。
　負けるのであればこういう試合かな。戦術が思いきりハマり、完ぺきにできたので、簡単に倒されないと思っていた。（引き上げる際に笑顔だったが）みんな（選手が）暗い顔をしていたので（自分が笑った）。悔しいけど笑ってほしい。恥ずかしい試合だったら、何も言わないで帰ったと思う。そうじゃない、立派だよ、素晴らしい。何よりも向こうの監督がピッチの中で皆を褒めてくれたことがすごくうれしかった。僕たちがやってきたことは間違いではなかった。
（監督就任してからここまでどんなチームだったか）ラモスファミリー、ラモスジャパン。すてきなチーム。兄弟のようにひとつになって日の丸のために戦おうということが多くて。
（今大会大きな足跡を残せたのでは）われわれはアジア王者。しかもアジア・アフリカから（ただ１カ国）ベスト８に入ったのは、とんでもなく難しいこと。明日ブラジルとやりたかったので悔しいが、彼らはこんなボロボロの体で、すごいスケジュール（アジア予選と本大会が連続。本大会もグループリーグは連日の試合）の中で、よくやってくれた。ほかの国ならこんなにできない。
　日本からエネルギーを送ってくださって、応援してくださって、本当に心から感謝しています。できれば彼らの顔と名前を覚えていただければうれしいと思います。

「次につなげないといけないと思っている」

　ラモスさん中心に精いっぱいやったので、残念だが、自身は悔いがない。（初のＷ杯）正直初めてピッチに立ったときは足が震える感覚だったが、チームのみんなに助けられたし、この舞台で仲間とプレーできたことは良かった。
（ビーチサッカーをするまで）こんなに熱くなる経験というのはもうないんじゃないかと思ったが、やはり１つの目標に向かっていく素晴らしさを実感した。今後どういう形か分からないが、生かせるようにしたい。（今後のビーチサッカーとの関わり方）これだけ一緒に戦った仲間なので、次につなげないといけないと思っている。ラモスさんに声をかけてもらわなければ、この舞台に立てていないので、本当に感謝したいのと、一緒にこういう舞台に立ててうれしい。

「世界にインパクトを残せた」

　世界のベスト３に入るチームに、もうちょっとで勝てた。残念。ラモスさん中心にまとまったチーム。誰かがというよりはチームで勝ち取ったアジアチャンピオン、Ｗ杯グループリーグ３連勝。今大会は大きい経験だった。チームとして戦えばここまでできるという手応えがある。この競技がもっと認知されて、いろいろな環境面も含めて、これを機会に広がっていけばと思うし、代表も強くなれればと思う。今大会のベスト８を機に基盤ができ、ビーチサッカーが広がっていけばもっといい成績を残せると思うので、もっと歴史を作っていきたい。ほかの代表チームの監督・選手からもいいコメントをもらっている。ヨーロッパが５つ残って、ブラジル、ウルグアイと日本がベスト８に残ったということは、世界にインパクトを残せたと思う。

「ビーチサッカーをやって良かった」

　準々決勝がこういう戦いになるのは分かっていた。残り１分で点を取られたので残念。（元フットサル日本代表。ビーチサッカーをプレーして）昔からの知り合いもいるが、本当にビーチサッカーをやって良かった。これからのことは相談。（フットサルに）戻って監督になる勉強をしたいとも思うが。

「差はあるけど大きな差はない」

　ポルトガルとは（いい勝負を）やれるということは分かっていた。細かいところ、「大丈夫だろうな」という（プレーの）ちょっとの差。差はあるけど大きな差はない。それぐらいの一瞬の差。チームとして、少ない時間（でチームを作り上げなければならない状況）の中、自信になったと思う。