デスマッチ新世代対決は宮本が制する=大日本プロレス

タカハシ

竹田誠志を退けて初防衛に成功したデスマッチヘビー級王者・宮本裕向 【タカハシ】

 大日本プロレスの横浜文化体育館大会が12日、2996人の観衆を集めて開催された。メーンイベントではデスマッチヘビー級王者・宮本裕向が、一昨年に行なわれた佐々木貴戦以来の“高所作業に付き立体足場建築現場デスマッチ”で、王座戦初挑戦となる竹田誠志を退けて初防衛に成功した。また、ドラディションと大日本プロレスの若手混合チーム同士の対戦となったセミファイナルでは、関本がジャーマン・スープレックスで3カウントを奪って会場を沸かせた。

宮本が初防衛に成功

 宮本、竹田の躍動感溢れるレスリングの攻防でスタートしたメーンは、一息ついたところで竹田が蛍光灯を宮本の頭、そして自分の頭でたたき割ると、ここから本格的なデスマッチが始まっていく。エルボー合戦からどちらともなく足場へと戦場を移そうとするが、これは両者ともリング内に転落。宮本は蛍光灯ニーアタックから雪崩式フランケンシュタイナーを狙うが、これは竹田が自爆させる。その後は、竹田が有刺鉄線ボードへのジャーマン・スープレックス、足場最上段からの机ダイブを見せれば、宮本も雪崩式のリバース・フランケンシュタイナー、蛍光灯を抱えてのムーンサルト・プレスを決める。

 足場最上段からのヤンキードライバーもカウント2で返した竹田に、会場から「竹田」コールが起きるが、最後は蛍光灯へのファイヤーサンダーを経て足場最上段からのムーンサルトプレスで初防衛に成功した。

 試合後、防衛に成功した宮本は「素晴らしい挑戦者だった。今度は竹田がデスマッチの形式を決めてくれてもいい」と語り、一方の竹田は「ますますデスマッチヘビー級のベルトが欲しくなった。宮本とまたタイトルを懸けてやるのなら、今度もまた同じルールで戦いたい」と応えた。

藤波「魂を込めた試合をしている」

初代タイガーマスクや長州力の大日本参戦について言及した藤波辰爾(中央) 【タカハシ】

 セミファイナルには、6月24日に大日本プロレス道場に指導の立場で訪問した藤波辰爾が、同じく初登場となるヒロ斉藤と敵味方に分かれ、ドラディションと大日本プロレスの若手混合チーム同士で対戦した。

「ドラゴン・スープレックス」の旋律の中、関本大介と岡林裕二を従えて登場した藤波は、年齢を感じさせない白のジャンパーで登場し、石川と岡林の大日本の若手同士の対戦からスタートした。藤波は時折リング内に激を飛ばしながら、関本からのタッチを受けてリングイン。道場で教えた通りの、地味ながらも確かなレスリングで会場を沸かせていく。そして、関本も呼応するように珍しくボーアンドアロー・バックブリーカーを見せた。

 終盤に関本と岡林のアルゼンチン・バックブリーカーとドラゴン・スリーパーの競演を見せた藤波は、フィニッシュは関本に任せ、関本もそれに応えて完ぺきなジャーマン・スープレックスで3カウントを奪った。

 試合後、藤波は「一度、関本とはシングルでやっているけれど、やっぱりタッグを組んだ方がいいね。いつかこのリングに初代タイガーマスクや長州力と一緒に乗り込んでくるのも面白いかも」と笑顔を見せながら語った。また、デスマッチについても「道場で練習している姿を見ている事もあるが、思った以上に魂を込めた試合をしているし、目を背けるようなものではなかった。」と肯定的なコメントを残した。

佐々木がバズソーキックでイサミを破る

 第3試合では、ラダーデスマッチで佐々木貴と木高イサミが対戦した。イサミのラダーを使ったゴング前の奇襲から、イスを持ったままのトペ・スイシーダで試合はスタート。しかし、貴は自分のペースを取り戻すと、イサミ以上に巧みにラダーを使いこなしてイサミを追いこんでいく。イサミもラダー下に寝かせておいてのイスを使ったダイビング・ニードロップを成功させたものの、最後は貴のラダーを使っての右脚バズソーキックに屈する事となった。

 試合後、イサミは「自分がデスマッチ戦線のトップにいるとは思っていない。だけどオレは日本一あきらめの悪いレスラーだから」とコメントを残すと、それを聞いた貴は「それなら『もう勘弁してください』と言うまで相手してやる」と反撃した。

■大日本プロレス横浜文化体育館大会
7月12日(日)神奈川・横浜文化体育館 観衆:2996人


<メーンイベント BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合 30分1本勝負>
[王者]○宮本裕向
(22分9秒 足場最上段からのムーンサルト・プレス→エビ固め)
[挑戦者]●竹田誠志
※24代目王者・宮本裕向が初防衛に成功

<セミファイナル スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負>
藤波辰爾、○関本大介、岡林裕二
(18分9秒 ぶっこ抜きジャーマン・スープレックス)
ヒロ斉藤、佐々木義人、●石川晋也

<第4試合 ダブルボード 6人タッグデスマッチ 30分1本勝負>
伊東竜二、シャドウWX、●星野勘九郎
(14分41秒 パールハーバースプラッシュ on the 蛍光灯ボード→体固め)
○葛西純、“黒天使”沼澤邪鬼、アブドーラ・小林

<第3試合 ラダーデスマッチ 30分1本勝負>
○佐々木貴
(15分46秒 右脚 with ラダー→片エビ固め)
●木高イサミ

<第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
大黒坊弁慶、○怨霊
(9分46秒 怨霊クラッチ)
谷口裕一、●忍

<オープニングマッチ 20分1本勝負>
●大橋篤、河上隆一
(11分41秒 ランヒェイ)
○円華、稲葉雅人
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント