レーカーズの363日、優勝までの長い旅=NBA
4勝1敗でファイナルを制し、優勝を喜ぶコービー(中央)やフィッシャー(右から3人目)ら。レーカーズ、優勝までの道のりを振り返る 【Photo:NBAE/Getty Images】
試合後、レーカーズのヘッドコーチ、フィル・ジャクソンは、「一番大事なのは旅の行程だ」と言った。優勝という一つの目標に向けてチームが一つにまとまり、お互いに助け合い、うまくいかないときでもあきらめず、気持ちを強く持ち続ける。その過程を経験することが選手にとってもコーチにとっても一番の喜びであるというのだ。
結果から見るとレーカーズの1年間は何の苦しみも悩みもなく、順調に勝ち続け、優勝を手にしたようにも見える。レギュラーシーズン中は2試合以上続けて負けることはなく、成績はリーグ2位の65勝17敗。プレーオフでは一度も連敗することなく、勝たなくてはいけない試合は必ず手中にしていた。
しかし実際には1年間の間には、主力選手の故障や好不調の波もあった。そして、壁にぶつかるたびにチームがまとまり、さらに強くなっていった。その過程を経たからこそ、NBAファイナルで王者にふさわしい戦いをすることができたのだ。
雪辱を誓った昨年の6月17日から優勝にいたるまで363日――。レーカーズにとって重要な局面を中心に、優勝までの旅の過程を振り返ってみたい。
08年6月17日 @ボストン
後にガードのデレック・フィッシャーはそのときのことをこう語った。
「ホテルのラウンジで、優勝するためにチームに何が必要なのか、いろいろと話し合った。次の日、LAに戻る機内は長くつらい時間だったが、あれが今シーズンの原動力となった」