時は来た!バダ・ハリ、K-1変革へ準備万端=前々日会見

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「K-1ワールドGP2008ファイナル(6日・横浜A)」の前々日会見で変革を誓ったハリ 【スポーツナビ】

 08年K−1無差別級の王者を決める「K−1ワールドGP2008ファイナル(6日・横浜A)」の前々日会見が都内のホテルで開かれた。
 同イベント出場選手は次々と会見場を訪れ2日後の試合へ向けて意気込みをコメント(この日以前に公開練習を行ったエヴェルトン・テイシェイラ、ルスラン・カラエフ、ピーター・アーツは欠席)。並行して行われていたテレビ収録や写真撮影を次々とこなし、試合への集中を高めていた。

 準々決勝第1試合でピーター・アーツとの対戦に挑むバダ・ハリは「コンディション? 実は最悪だ……というのは冗談だけど(笑)」というどっきりで報道陣を笑わせるなど緊張した様子はなし。落ち着いた口調で、自身が王者となりK−1に新時代を呼び起こす「変革」を静かに予告していた。

 K−1初参戦当初(06年)には国籍をオランダとしていたハリだが、後に出生国であるモロッコに国籍を変更。現在ではすっかりモロッコのイメージが定着しつつあるハリだが、09年にはモロッコ国王がハリの功績をたたえる賞の授賞式が予定されているという。

 07年にはヘビー級王者となり、K−1の英雄となったハリ。08年はワールドGPも制してモロッコの英雄となるか──。

■ハリ 「(変革を)実現できるように準備してきたし、するつもり」

──まもなく試合です。K−1に変革を起こす準備は整いましたか?

 皆変革を待ち望んでいるだろう。それを実現できるように準備してきたし、するつもりだ。

──コンディションはいかがですか?

 実は最悪だ……というのは冗談だけど(笑)。
 全神経を集中させて、3試合戦えるように全力を尽くすつもりさ。

──戦略は準々決勝のピーター・アーツ戦に集中している? それとも決勝までの3試合を見据えたもの?

 確かにアーツ戦に集中している。アーツを倒してはじめて第1歩を踏み出せるのだからな。

──アーツ選手は公開練習で好調をアピールしています。

 アーツがどれだけ準備万端なのか知らない自分も十分な練習をしてきた。

──モロッコの国王から何かに招待されたそうですね?

 来年の6月か7月ごろになると思うんだが、K−1の活躍を高く評価してくれて賞をいただけることになった。その授賞式だな。

──その授賞式には他のスポーツ選手も出席するのですか?

 いや、自分のためだけに開かれると聞いている。

──すごいことですね。

 今後モチベーションになるし、これまでの戦績が評価された結果だと思っているよ。
 自分のキャリアにプラスになる光栄なことだね。

──授賞式にはK−1ワールドGPのベルトを持参するつもり?

 もちろん、そのつもりさ。

──モロッコでは過去にもそういう授賞式が開催されているのですか?

 あるけど、しょっちゅうやるもんじゃないな。

闘志燃やすバンナ、レミー戦は「戦争」

レミー戦へ向け、静かに闘志を燃やすバンナ(右) 【スポーツナビ】

 準決勝第4試合でレミー・ボンヤスキーと対戦するジェロム・レ・バンナはレミーとの対戦を「戦争」と話すなど気合十分。
 旅の疲れなのか、試合への集中なのか、会見でのバンナはマスコミとのやり取りも最小限の応答に終始。フォトセッションも早々に切り上げるなど、2日後に迫った決戦へ向けて静かに闘志を燃やしていた。

■バンナ 「(レミー戦は)戦争」

──そのTシャツは?

 戦争を表している。

──レミー戦への気持ちを表している?

 そうだ。

──コンディションはどうですか?

 いいと思う。

──レミー選手とかつて対戦したときの印象は?

 もう忘れた。

──レミー選手は「今回は違った結果になる」と言っています。

 試合をしたのはずいぶん前のことなので、やつもよく覚えていないんじゃないか?

──レミー選手との試合はどんな戦いを想定していますか?

 ノックアウト勝利だ。

──準決勝の対面ブロックと決勝へは誰が勝ちあがってくると思いますか?

 そんなことはどうでもいい。

──決勝大会へ向けてどんな練習をしてきましたか?

 いろんな練習だ。
 食ったものを吐くほどハードな練習をしてきた。

優勝候補レミー、バンナとの因縁決着に怪気炎

バンナとの完全決着に意欲を燃やすレミー 【スポーツナビ】

 優勝候補筆頭として前評判の高いレミーは、過去に試合裁定の変更から敗戦を喫しているバンナへのリベンジに並々ならぬ意気込みを燃やし、どちらが強いのか「リングの上でお見せするよ」と怪気炎。ここ数年のスランプから逃している王座の奪回へ向け、気合をみなぎらせていた。

■レミー 「前回とは違うことをリングの上でお見せする」

──コンディションはいかがですか?

 調子はいいです。練習も一生懸命やってきました。

──優勝候補にレミー選手を挙げる人も多いです。

 非常にうれしいです。

──決勝大会の展望は?

 1番大変なのがジェロムとの試合になると思う。準決勝、決勝はジェロムとの試合に比べればラクな展開になるんじゃないかな。

──ジェロム選手とは過去に対戦経験(06年5月13日・アムステルダムアリーナ)がありますね。

 あのころ私は負の連鎖に入っている時期だった。今回は違った結果になると思うよ。

──前回の対戦では試合後に裁定が変更(2−0の判定勝利から0−3の判定負けに変更)となりました。

 残念なことだとは思っている。私たちは選手である以上、リングでの結果を受け入れるべきなんじゃないかな。
 でも、それはもう過ぎたこと。前回とは違うことをリングの上でお見せするよ。

──ノックアウトで勝ちたい?

 もちろん。判定と違って誰の目にも明らかだしね。

──準決勝の対面ブロックと決勝へは誰が勝ちあがってくると思いますか?

 準決勝はグーカン・サキが順当に勝ち上がってくるんじゃないかな。
 決勝は予想するのが難しいけど、私の希望としてはアーツと戦いたいね。

──なぜアーツ選手を希望するのですか?

 07年に私はアーツ選手に負けているのでそのリベンジを果たしたい。それが決勝なら舞台としては最高だしね。

日本復帰のホンマン、減量で「動きよくなった」

日本復帰戦での活躍に自信を覗かせたホンマン 【スポーツナビ】

 兵役で1度K−1から離脱するも、開幕戦(9月27日・ソウルオリンピック体育館)のハリ戦を経て日本復帰を果たすホンマンは、減量でシャープな姿となって会見場に登場。「今まで以上にたくさん練習をしてきたので、その成果をお見せすることができると思います」と、復帰戦での活躍に自信を覗かせた。
 以下、ホンマンのコメント。

■ホンマン 「(減量で)動きよくなった」

──開幕戦の後、どこでどういう練習をしていましたか?

 今まで試合の前には日本で練習をしていたのですが、今回は韓国で練習をしてきました。

──練習の内容は?

 自分に足りないものを補う練習をしてきました。

──セフォー選手の印象は?

 うまい選手だと思いますが、最近スランプの気配もあるようです。
 強い1発を持っている選手なので、そこは気をつけようと思っています。

──練習場所を韓国にした理由は?
 少し環境に変化を持たせたかったのと、減量した体を慣れさせるのに韓国がよいと思いました。

──現在の体重は何キロですか?

 1番軽かった時期より少し戻ってきているのですが、最近計っていないのでちょっと分かりません。

──減量の成果を感じていますか?

 慣れない体に不安はありましたが、1カ月くらいで慣れて、動きもよくなったのではないかと思います。

──日本で久しぶりの試合ですね。

 今まで以上にたくさん練習をしてきたので、その成果をお見せすることができると思います。

──映画(特命係長只野仁〜最後の劇場版〜)に出演されましたね。撮影はいつごろ?

 夏です。7月から8月にかけてですね。

──映画出演は初めて?

 はい、そうです。

──共演者などから激励などはありましたか?

 皆さん笑いながら「がんばってね」と声を掛けてくださいました。

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