国内復帰の田臥勇太「初心に戻り、新たに目標に向かう」=リンク栃木ブレックス入団会見

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かつての恩師の下で、新たなるチャレンジへ

田臥勇太(中央)が国内復帰。能代タッグでV目指す 【スポーツナビ】

 日本バスケットボールリーグ(JBL)のリンク栃木ブレックスと契約した日本人初のNBA選手・田臥勇太(27)が2日、都内などで入団会見を行った。会見の中で田臥は、「こうして日本に戻ってきて、日本のバスケットの貢献につながることができる喜びを感じている。ベストを尽くしたい」と意気込みを語った。
 今回の会見には山谷拓志リンク栃木ブレックス代表と加藤三彦ヘッドコーチが同席。山谷代表からは入団の経緯が説明され、加藤コーチが今年4月に就任し、チーム作りをしていく中で、かつて能代工業高校で高校総体、国体、全国高校選抜という3大タイトルを3年連続で獲得し、9冠を成し遂げた時代の教え子でもある田臥を「チームに是非必要な選手」と思い、最初から名前が出ていたと説明。その後、獲得に動き出し、8月下旬に契約が成立した。
 今回の契約では、今後田臥がNBAや欧州のリーグなど、JBLよりも上のレベルに挑戦する場合、契約を解除して送り出すといった要綱も盛り込まれ、チームとして全面的に協力していく姿勢となっている。

リーダーシップを発揮し、日本バスケを引っ張る存在に

恩師の元で「原点に戻って進みたかった」と話す田臥 【スポーツナビ】

 173センチ、75キロというバスケット選手としては小柄な体格ながら、広い視野とその抜群のパスセンスで、ポイントガードとして活躍していた田臥は、2004ー05年シーズンにフェニックス・サンズの選手として、日本人初のNBA選手となった。公式戦4試合に出場するも、04年12月に解雇。
 その後、ロサンゼルス・クリッパーズなどと契約を結び、下部リーグであるNBAデベロップメントリーグなど、米国内で活動を続けていた。しかし出場機会に恵まれず、再びNBA公式戦の舞台に立つ機会をうかがっていた。

 今季もアピールの場となるシーズン前のサマーリーグに参加していたが、代理人から日本復帰のオプションを聞き、試合出場の機会を求めてJBLスーパーリーグ(当時)・トヨタ自動車アルバルク以来、6年ぶりとなるJBL復帰を決めた。
 記者との質疑応答の中で、加藤ヘッドコーチという田臥自身のスタイルを知っている監督の下で、自分のスタイルを出していくことが、先につながると話した。また、「(NBAの)スカウトの人たちが見たときに、圧倒的なスタッツじゃないと目に留まらないと思うので、そういうスタッツを目指しています」と語り、リンク栃木で数字を残すことが、NBA復帰へのアピールにつながるということを強調した。

 今回の復帰に関して、田臥自身は高いレベルのリーグでのチャレンジの一貫と話したが、その姿が日本のほかのプレイヤーに対する刺激にもつながることは間違いない。加藤ヘッドコーチも「チームに一番必要なリーダー的存在として、また、バスケットボールをいい意味で変えてくれる選手」とコメントし、今後の日本バスケット界の発展に、田臥がリーダーシップを発揮してくれることに期待している。

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