初代と4代目の虎仮面師弟対決に観客が熱狂=リアルジャパンプロレス

高木裕美

初代タイガーマスク(左)と4代目の師弟対決に後楽園が熱狂、試合後には師弟タッグで鈴木みのるを撃退した 【t.SAKUMA】

 リアルジャパンプロレス第13弾興行&3周年記念大会となる19日の後楽園ホール大会では、満員となる1512人を動員。この日はダブルメーンイベントとして注目の対決が実現した。
 リアルジャパンは「ストロングスタイルの復興とプロレス黄金時代の再来」を目指して05年6月9日に同所で旗揚げされ、以後、定期的に興行を開催。代表を務める初代タイガーマスクこと佐山サトルが「秋に新たな格闘技団体を旗揚げする」ため、これまで恒例であった掣圏トーナメントは行われず、初めてプロレスの試合のみで開催。また、3周年を祝福して各界から豪華ゲストも駆けつけた。

師弟対決は4代目に軍配

みのるの横暴な振る舞いに初代タイガー(左)も激切れ、口に含んだ水を噴射! 【t.SAKUMA】

 ダブルメーンイベントのトリを務める試合では、初代タイガーマスクがサミー・リーJr.と組んで、4代目タイガーマスク&鈴木みのる組と対戦。3.13後楽園で衝撃デビューを飾った、自身の遺伝子を継ぐリーと共に、まな弟子である4代目、そしてこのリングで数々の因縁が生まれたみのると対戦した。

 4代目はかつて初代こと佐山のシューティングジムで修行を積み、95年7月にプロレスデビュー。以後、みちのくプロレスを経て新日本プロレスに移籍し、IWGPジュニアヘビー級王座、UWA世界ミドル王座など数々のタイトルを獲得した。

 一方、みのると初代は06年の12.12後楽園でシングル初対決。しかし、左ヒザじん帯損傷の古傷を負っていた初代のヒザが試合中に抜けるアクシデントが発生したため、みのるがヒザ十字固めを仕掛けたところで、初代のセコンドに就いていた4代目がタオルを投入し、初代のTKO負けとなった。
 その後、タッグ対決などを経て、1年後となる昨年の12.20後楽園で再び一騎打ち。今度はハイキックでみのるを倒した初代が場外リングアウト勝ちでリベンジを果たしている。

 この日の注目はやはり初代vs.4代目の久々の師弟対決。互いに先発を買って出ると、キックなどでけん制しながら互いを伺うが、そこへ勝手にみのるが参入。「初代にしか興味がない」というみのるは、自分のペースで試合を進めてせっかくの師弟の再会をブチ壊すと、初代のパートナーであるリーにもエゲつない攻撃を連発。見かねた初代が「世界一性格の悪い男に対抗するにはこれしかない」とみのるの顔面に水を噴きかけるという、ベビーフェースらしからぬアクションを見せるほど、完全にみのるに試合を持っていかれてしまった。

 その後もみのるが執拗に初代をつけ狙うスキに、4代目がタイガースープレックスでリーに勝利。試合はみのる&4代目の勝利となったものの、これでみのるの気が収まるはずがなかった。

初代&4代目がみのると激突

試合後には4代目タイガー(左)とみのるが仲間割れ 【t.SAKUMA】

 みのるは初代をはがい絞めにして4代目の前に差し出し、「やれ!」と指示。しかし、試合中にも師匠を「デブ」、自分を「チビタイガー」呼ばわりされ、すでにブチ切れ状態の4代目は怒りの矛先をパートナーに向け、みのるに襲いかかると、初代と共に合体ドロップキックを炸裂。これに怒ったみのるが4代目に張り手を見舞うと、初代がサミングでみのるを引き離し、場外へ落としてから4代目と同時に場外へダイブと見せかけて2人同時にクルリとフェイント。「ちょっと耳打ちした」だけとは思えない、非常に息の合った動きで、師弟の深い絆を見せ付けた。

 みのるにジャマされたせいであまり対戦の機会はなかったものの、開始早々にミドルキックを腕に食らった瞬間、腕がしびれたという初代は「キックが重くなった。もう自分が勝っている部分はない」とまな弟子の成長ぶりに感慨しきり。「今度はぜひ一騎打ちで戦ってみたい。組むのもいい」と大興奮で、早くも次にリング上で再会が果たせる日を心待ちにした。

 一方、以前にセコンドとして来場しているものの、選手としては初めてリアルジャパンのリングに足を踏み入れた4代目は、リング上から「今度はIWGPジュニアのベルトを持って、初代と組んでみのると戦いたい」とアピール。新日本の7月シリーズで行われる12選手参加の「IWGPJr.ヘビー級王者決定トーナメント」優勝と、今回大きな遺恨が生じたみのるとの決着を誓った。

バチバチ対決は石川が大塚に勝利

“バチバチ対決”はバトラーツの石川が逆転のチキンウイングアームロックでアレクから勝利 【t.SAKUMA】

 もうひとつのダブルメーンイベントでは、かつては同じ藤原組、バトラーツに所属し、故カール・ゴッチさんの遺伝子を継ぐ仲間であった石川雄規とアレクサンダー大塚がシングルで激突した。

 いまだにバトラーツの看板を守り続ける石川に対し、大塚はPRIDEなどで総合格闘技にも挑戦した後、現在は「男盛」としてみちのくプロレスなどで活躍。現在はまったく別の道を歩んでいる。

 アマレスのバックボーンを持つ大塚は、体格差を生かして開始序盤から豪快なジャーマンスープレックスを繰り出してペースを握るも、石川も勝負をあきらめない。3発目となるジャーマンを押し潰すと、一瞬のスキを突いてのチキンウイングフェースロックで逆転勝利。試合後は2人で手を挙げ、互いに健闘をたたえ合った。

折原が反則負け、屈辱のライダー「本当の私をお見せします」

かつてない屈辱を受けたライダーは「本当の私をお見せします」と真の実力を解禁することを予告 【t.SAKUMA】

 折原昌夫vs.“仮面シューター”スーパー・ライダーによるレジェンドチャンピオンシップはまさかの試合展開となった。

 05年12月に大塚を破り2代目レジェンド王者となって以来、約2年半に渡ってベルトを守り続けてきた折原だが、この日は王者としての戦いをかなぐり捨て、かつての「トンパチ」ぶりを炸裂。ライダーの仕掛ける技を何度もかわし、試合の流れを強引に変えると、場外でもリング上ででも何のためらいもなくイス攻撃を炸裂。体を張って止めようとした和田良覚レフェリーにまで暴行をはたらいたため、折原に反則負けが告げられたが、反則裁定ではタイトルは移動せず。折原は負けたにもかかわらず余裕の表情で勝ち誇って去っていった。

 一方、かつてない屈辱を味わわされたライダーは「次は姿も形も実力も、皆さんがビックリするような本当の私をお見せします」とリベンジを約束。初代総合格闘技シューティング初代王者とも噂される、その仮面に隠された真の実力をリング上で解禁すると予告した。

■リアルジャパンプロレス3周年特別興行「PRINCIPLE!〜佐山原理主義〜」
6月19日(木)東京・後楽園ホール

<第7試合 ダブルメインイベント 第二試合 “トラvsトラ 世紀の師弟対決実現!” 60分1本勝負>
初代タイガーマスク(RJPW)、●サミー・リーJr.(国籍不明)
(15分18秒 タイガースープレックス)
○4代目タイガーマスク(初参戦/新日本)、鈴木みのる(パンクラスMISSION)

<第6試合 ダブルメインイベント 第一試合 バチバチ最強対決 60分1本勝負>
○石川雄規(バトラーツ)
(6分55秒 チキンウイングアームロック)
●アレクサンダー大塚(AODC)

<第5試合 レジェンドチャンピオンシップ 選手権試合 60分1本勝負>
[第2代王者]●折原昌夫(メビウス)
(13分55秒 反則)
[挑戦者]○“仮面シューター”スーパー・ライダー(RJPW)
※タイトルの移動はなし

<第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
○長井満也(初参戦/ドラディション)
(15分18秒 変形ヒザ固め)
●2代目スーパー・タイガー(RJPW)

<第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
●グラン浜田(フリー)
(9分34秒 チキンウィングアームロック)
○エル・サムライ(フリー)

<第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
○タイガー・シャーク(RJPW)
(7分59秒 スリーパーホールド)
●ケンドー・ナカザキ(国籍不明)

<第1試合 タッグマッチ“リアルジャパンvsバトラーツ ヤング対抗戦” 30分1本勝負>
間下隼人、●斎藤彰文(RJPW)
(3分14秒 ヒザ十字固め)
○吉川祐太、矢野啓太(バトラーツ)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント