母急逝の石川が必勝決意「親不孝したくない」=全日本キック
都内のジムで公開練習を行った石川(右。左は山本、中央は小林GM) 【佐々木亜希】
タイ修行から緊急帰国も成果に自信
「親不孝したくない」。必勝を胸に公開練習を行った石川 【佐々木亜希】
サムゴー戦に名乗りの山本「ここでやらなきゃ」
サムゴー戦に名乗りを上げた山本 【佐々木亜希】
「これまで、ムエタイを見るのは好きだけど、自分がやるとなると面白い試合をできる自信がなかったんですよ。だけどサムゴーはまた、他の選手と違うし。左ミドルでムエタイのトップを獲った選手。客観的にみて自分がどういう試合をするのか楽しみだし、何より今回は、やるって言わないと自分が逃げているみたいで嫌だった」と語る山本に対し、公開練習に立ち会った小林聡GMは「他の相手も考えていたけど、石川君のお通夜で山本君から話を聞いて、山本君しかいないなと思った」とコメント。サムゴーは昨年9月に全日本キック後楽園大会に参戦、減量に苦しみつつも試合では左ハイキックでレイ・スターリンをKO。「6月の試合で勝ったら7月も試合をしたい」と関係者に語るなど、9カ月ぶりの試合に向けて順調にモチベーションを高めている様子だ。
「須藤(信充)戦に挑む中村高明にかける気持ちと同じで、アイツを山本君に止めてほしい」と山本に期待をかけたGM。公開練習の後も、自身の対戦経験をふまえて山本にアドバイスを送っていた。
GMは負け越しからの奮起に期待
小林GMは全日本キック勢の奮起に期待 【佐々木亜希】
山本は「全日本キックがなめられたり、弱いと思われることは嫌」としつつも、選手ひとりひとり活躍、奮起を重視。石川は「ボクは全日本キックが好きだし、日本のすべての団体で全日本キックが最強の団体だと信じてます。それが事実だと思ってるし、自分が背負いたいと思っているんで、負け越しという状況はけっこう悔しいですよ」と、感情をあらわにした。
「特にこの間はタイ人に負けてるし、次の大会は、山本真弘と優弥とボクと3人がタイ人と対戦するけど、全員勝ちたい。この3つが勝てば『全日本キックはまだまだ大丈夫』って思ってもらえると思う」と、自身の勝利で団体が負け越している現状から、巻き返しを図る構えだ。
小林GMは「対抗戦っていうのは、重く考えてますよ。団体としても死活問題だと思う」と事態を重くとらえていることを強調した上で「次の大会でも、勝った選手にはそれなりの評価をしたいと思うし、負けた選手には今後のマッチメイクに影響すると思って、覚悟して試合に挑んでほしい」と、参戦選手に対していっそうの奮起を呼びかけた。
「カノンスックはKO負けとKO勝ちの多い選手。1、2ラウンドしっかり気をつけなきゃいけないとは思っているけど、今のボクは全然このレベルじゃない。勝ちますよ」と言い切った石川。試練の七番勝負・第四戦、小林聡プロデュース興行のメイン、団体が対抗戦で負け越している中での日タイ対抗戦、そして実母にささげる戦い。石川はあまりに多くのテーマが込められた一戦を背負いきり、勝利することが出来るのか。同大会には山本のほかに同じ青春塾の寺戸伸近も参戦、石川は盟友の支えとともに、メーンのリングへ上がる。
■全日本キック・小林聡プロデュース「野良犬電撃作戦」
6月22日(日) 東京・後楽園ホール 開場17:00 本戦開始18:00(本戦開始前にオープニングファイト予定)
<NAOKICK試練の七番勝負・第四戦 59kg契約 3分5R>
石川直生(全日本スーパー・フェザー級王者/青春塾)
カノンスック・ウィラサクレック(タイ/M−1フェザー級王者/WSRフェアテックス)
<75kg契約 3分5R>
中村高明(全日本ミドル級王者/藤原ジム)
須藤信充(元日本三階級王者/TEAM SUDO)
<全日本スーパー・フェザー級ランキング戦 サドンデスマッチ 5分3R>
大高一郎(全日本スーパー・フェザー級3位/STRUGGLE)
ソルデティグレ・ヨースケ(U.W.F.スネークピットジャパン)
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