明大・岩田が見せた大人の投球=第57回全日本大学野球選手権2日目リポート

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【明大 3対1 関西国際大】 今春の東京六大学リーグ戦で4勝を挙げてチームを8季ぶりの優勝に導いた明大・岩田慎司(4年=東邦高)が大人の投球を見せた。6回1死まで打者16人を完ぺきに抑えるなど、9回を投げて、被安打3、6奪三振、1死球、1失点。関西国際大の先発・榊原諒(4年=中京高)が140キロ台後半のストレートを計時するのに対し、岩田は最速142キロ。140キロを超えた球数は10球と全投球数95球の1割ちょっと。スライダー、フォーク、カーブを低めに集め、速球に自信を持つ関西国際大打線を手玉に取った。

 関西国際大・鈴木英之監督が「すごみはないけど安定感がある。社会人の投手とやっているみたいだった」と脱帽した岩田の真骨頂が発揮されたのは、3対0と明大のリードで迎えた9回だった。先頭の渡邊充(1年=東大阪大柏原高)に死球を与えると、田中聡祐(3年=西脇工高)、吉川卓臣(2年=東洋大姫路高)に連打を浴び、無死満塁のピンチ。しかし、岩田には「2点まで取られても大丈夫。まずはゲッツーでアウトを取りたかった」と、完封よりチームの勝利を最優先する落ち着きがあった。続く4番・樋口拓平(4年=東和大東和高)に対し、「自信を持っている」というスライダーで6−4−3と注文通りの併殺打。その間に1点は失ったものの、傷口を最小限に留めた。

 東邦高時代に甲子園経験がある岩田だが、大学初となる全国の舞台で緊張したという岩田。しかし、「9回にピンチをつくったのは反省点だが、平常心で投げられた。全国で勝てば自信になる。また成長できたと思う」と自分のピッチングに手ごたえをつかんでいた。

<了>
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