【スターダム】美闘が復帰後いきなりの5スター優勝 次回後楽園でイオの赤いベルトに挑戦

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「5☆STAR GP2016」を制したのは復帰後初参戦となった美闘陽子 【前島康人】

 女子プロレス「スターダム」のシングル最強決定リーグ戦「5★STAR GP2016」の優勝決定戦となる東京・後楽園ホール大会が22日に開催。メインイベントで行われた5スターGP決勝では、ブルースターズ代表の美闘陽子がレッドスターズ代表のテッサ・ブランチャードを破り、約4年ぶりの復帰から初参戦初優勝を決めた。

 試合後にはこの日のセミファイナルでワールド・オブ・スターダム王座の6度目の防衛に成功した紫雷イオに挑戦を表明し、次回の後楽園大会(10月30日)での激突が決定的となった。

Bドライバー、ドールBで熱戦に終止符

BドライバーからドールBへとつなぎ、テッサを破った 【前島康人】

 過去最高となる14人が参加し、レッドとブルーの2グループに分かれて開催された今年の5スターGP。8月21日の新木場大会から、新潟、大阪、横浜、仙台、名古屋と巡り、9月11日の新木場大会までの7大会で予選リーグを戦った。レッドは昨年覇者の宝城カイリ、一昨年覇者の紫雷イオが同居する厳しいグループとなったが、2人の直接対決となった横浜大会で、宝城がイオを破る金星を挙げるが、試合中に脳震盪を起こしており、その後の大会を欠場。その隙を抜ける形で、初来日のテッサ・ブランチャードがレッドスターズの代表となった。
 一方のブルーは、開幕戦でSWA世界王者のトニー・ストームに破れ黒星スタートとなった美闘が、岩谷麻優との“1期生対決”を時間切れ引き分けとすると、その他の試合では勝ち点を落とさずブルースターズの代表となった。この結果、“スターダム3人娘”不在の決勝となり、ともに初優勝を懸けて闘うことになった。

 試合は序盤からテッサが美闘の蹴りを警戒し、蹴りをよけるか、受け止めたらドラゴンスクリュー、さらにロープに足を引っ掛けての足攻めと、美闘の武器を潰しにかかる。それでもエプロン際の攻防から美闘が強烈なミドルキックを食らわすと、これに怒りの表情を見せるテッサは、美闘をイスの中に投げ、馬乗りになってエルボーを落とし、イス攻撃も仕掛ける。リングに戻ってからも先の読めない動きで美闘を翻弄するテッサだが、やはりその動きを止めたのは美闘の蹴り。美闘はローキックでテッサの動きを止めると、バックを取ってジャーマンスープレックス。さらにBドライバーを決めてフォールに入るとここはカウント2で返される。その後再びBドライバーを狙いにいき、これはよけられたものの、すかさず右の2段回し蹴り、左のハイキックと続け、Bドライバー。これも逃れたテッサだが、美闘がドールBを完ぺきに決めるとこは返すことができず、熱戦に終止符を打った。

美闘を挑発するイオ「覚悟するのはあなた」

試合後、イオへの挑戦を表明。これに対しイオも受ける姿勢を示した 【前島康人】

 試合終了後、優勝者となった美闘に赤いウィナーズ・ガウンと王冠が渡される。そしてリーグ戦の表彰式を一通り済ませた後、美闘がマイクを持つと感極まり号泣。そして「2016年の5スターGP、私が優勝しました! 本当に復帰して3カ月辛かったけど、もうプロレスが楽しくてしょうがなかったです。本当にありがとうございました」と後楽園に集まったファンに感謝の言葉を述べる。

 さらに続け、「そして、イオさん。私が優勝しました。あなたの赤いベルト、挑戦させて下さい。この3カ月、本当にすごい勢いで頑張って上りつめて、この勢いで頂上まで登り、スリーダムに追いつくんで覚悟して下さい」と挑戦表明。

 これに対しイオは「今さ、“覚悟”って言った? これまでこの赤いベルトをずっと守ってきて、スターダムのリングを守ってきた。あなたが足踏みしている間に、私は“覚悟”なんていうのは死ぬほどし切ってきたんだよ! 覚悟? 覚悟するのはあなたでしょ?」と挑戦を受ける姿勢を見せた。そして「5スター2016覇者が美闘陽子なら、美闘陽子と紫雷イオの戦いが、今のスターダムの最高峰なの?」という問いかけに対し、会場から「そうだ!」という声がすると、イオは表情を崩さず「いいよ面白くなったじゃん。次の後楽園ホールのメインイベント、どっちの覚悟が上か思い知れ!」と美闘に宣告した。

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