切磋琢磨し、成長を続ける森山ジャパン 2大会ぶりのU-17W杯出場権獲得に挑む
タレントぞろいのU−16日本代表
2大会ぶりのU−17W杯出場権獲得に挑むU−16代表はタレントぞろいのチームだ 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
グループBの日本は16日にベトナムとの初戦を戦い、19日にキルギス、22日にオーストラリアとまみえる。16チームのうち、各組上位2チームが8チームによるノックアウトステージに進出し、上位4チームが来年インドで行われるU−17W杯への出場権を獲得。インドが準決勝に進出した場合は、準々決勝で敗退した4チームで5位決定戦が行われ、勝者にU−17W杯の切符が与えられるレギュレーションだ。
2年前に行われた前回大会は準々決勝で宿敵・韓国に敗れ、4大会連続で続いていたU−17W杯の出場権を逃している日本。「U−17W杯を経験することで、もっともっと経験値が上がるし、成長につながる。選手たちには『成長速度を上げろ』と常に言っていますが、こっちもそれを著しくできる舞台を用意してあげないといけない。何が何でもW杯に出るという気持ちでやりたい」と森山監督は語っている。今回は是が非でもU−17W杯の出場権をつかまんと、チームのモチベーションは非常に高い。
今回、重要なタスクに挑むU−16日本代表は非常にタレントぞろいで、森山監督によって“闘争心”を植え付けられたチームになっている。それはチーム内競争にも表れており、U−16日本代表の大きな原動力となっている。
守備陣は高さのある選手をセレクト
CBの瀬古(左)は182センチの長身でビルドアップと展開力が魅力の選手 【安藤隆人】
「大きい選手は本当に少ない。まず育成の中で、高1で試合に絡んでいる大きいCBがいない。大きくて動ける選手がいない中で、何とかかき集めた4人です(※結果的に3人)」と森山監督が語ったように、大型選手はどうしても成長に時間がかかる。だが、アジア最終予選を戦う上で、ロングボールを駆使してくるチームは必ずある。ゆえに高さは必要不可欠な要素だ。
今回のグループリーグを見ても、キルギス、オーストラリアは高さと強さを持った相手。中でもオーストラリアは前回のAFC U−16選手権のグループステージ第3戦で対戦しており、そのときは相手のカウンターの前に後手に回って、2−4で敗戦。この負けにより準々決勝の相手が韓国となり、韓国戦では相手エースのイ・スンウ(バルセロナ)のスピードに乗ったドリブルに切り崩されて0−2で敗れた。
3人のCBの中でファーストチョイスになるのは瀬古と小林だ。瀬古はビルドアップと展開力が魅力で、小林はカバーリングと裏への対応がうまく、かつ左利き。この2人のコンビネーションはかなり良好で、このコンビが中央でどっしりと構えることで、全体のバランスが安定する。監物はGK谷晃生に次いでチーム2番目の高さを誇り、まだ安定感はないが「ずっと我慢して呼び続けた。まだ足りない部分が多いけれど、背が高くて、ヘッドもできて左利きでスピードという武器はある」と、指揮官は期待を寄せる。