【アイスリボン】 世羅りさが優華を破り初防衛に成功 藤本つかさはさくらえみの遺恨に終止符

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アイスリボンの10周年最大のビッグマッチ、横浜文化体育館大会が4日に開催された 【スポーツナビ】

 女子プロレス団体アイスリボンの横浜文化体育館大会「アイスリボン横浜文化体育館大会〜10年目の到達点〜」が4日に開催され、1552人の観衆を集めた。

 2006年にさくらえみが立ち上げた同団体。10周年を迎えた今年、過去最大の会場となる横浜文化体育館で、ここまでの“到達点”を示すべく、全8試合で熱戦が繰り広げられ、過去最高動員となるファンは、各試合で選手たちに熱い声援を送った。

優華の世羅りさ対策は通じず

メインでベルトを争った王者・世羅(左)と挑戦者・優華 【スポーツナビ】

 メインイベントではICE×∞選手権試合として王者・世羅りさに17歳の優華が挑戦。団体の未来を担う2人の戦いは、世羅がダイビングダブルニードロップで優華をしとめ、初防衛に成功した。

 アイスリボン過去最大のビッグマッチで、メインを務めたのはキャリア3年半の世羅と2年半の優華。すでに団体の中でもエースの座を射止めつつある世羅に対し、「横浜文体のメインに立つ」と言い続け“言霊”をかなえた優華。試合前から、世羅を「大っ嫌い」と過剰に意識して対抗心をむき出す優華は、試合開始から一気に勝利を狙う。過去に世羅から初フォールを奪ったスクールガール(丸め込んでからブリッジの形で押さえ込む)を連発し、「世羅りさ対策」の秘策を見せる。しかし、これは王者の意地で、簡単にフォールを取らせない。

世羅が3カウントを奪い初防衛に成功 【スポーツナビ】

 逆に世羅はランニング・ダブルニーや逆エビ固めなどで優華を攻撃。優華も全力でエルボーを繰り出し、場外へ落とすとコーナーからダイビングボディープレスを繰り出す。
さらにリングに戻ってもダイビング・エンジェル・サンダー(ボディープレス的な形でのエルボー・ドロップ)を決め、世羅を追い込む。しかし、世羅は優華をエルボー合戦から逆エビ固めに捕らえ、その後に1発目のダイビングダブルニードロップを優華の背中に食らわす。これで3カウントは奪えなかったが、優華は大ダメージを受ける。その後、世羅がハリケーン・ドライバーやセラリズムバスター(スイング式サイドバスター)などの大技を繰り出していくと、最後は再びコーナートップからのダイビングダブルニードロップを完璧に決め、粘る優華を破り激闘に終止符を打った。

藤本つかさが次期挑戦者に名乗り

再戦を約束した優華と世羅 【スポーツナビ】

 試合後、初防衛に成功した世羅は「アイスリボンの10周年最大のビッグマッチ、横浜文体で、私がチャンピオンとして、このリングに立っています。それは、アイスリボンの未来が明るいことが証明されました」と話すと、これに対し優華は「今日で分かったことがあります。やっぱり世羅りさは大っ嫌いです。負けたけど……、すごい悔しいけど……、自分のベルトをなぜあなたが巻いているのかは分からないけど……、ありがとうございました」と悔しさを噛み締めながら健闘を称えた。これに世羅は「またやろう」と再戦を約束することで応じた。

次期挑戦者に名乗りを上げた藤本 【スポーツナビ】

 その後、恒例のファンとの握手コーナーを終えると、再びリングにアイスリボンの全選手が集合。ここでは藤本つかさが最初にマイクを握り、「世羅が(チャンピオンとして)未来を作ると言っていたけど、私だって、まだまだいけますよ。世羅のシングルのベルト、7月のアイスリボン後楽園で、挑戦しようかな」と話す。これに世羅は「待ってましたよ、つっかさん。自分は藤本つかさに勝ってこそ、アイスリボンのエースと言えるので、7月3日の後楽園、よろしくお願いします」と次期挑戦者が決まった。

 そして最後は世羅が「また文体で大会を開くぞ! プロレスでハッピー」とコールし、会場のファンが「アイスリボン」と応えて、大会を終えた。

無事にツイッターはフォローされる

「見据えるべきまだ先がある」と語る世羅 【スポーツナビ】

 試合後の記者からの質問に世羅は「あっというまで優華しか見えていなくて、楽しかったんですけど、すごくすごくこの時が終わらなきゃ良いのにと思いました。もっともっと優華と戦っていたいなと思ったし、もっとやりたい。防衛したい。1回じゃつまらないです」と感想を述べた。また次期挑戦者に藤本が名乗りを上げたが、「名実ともにアイスリボンのエースと名乗って、見据えるべきまだ先があるので、そこにたどり着くまでは、倒れるわけにはいかないし、負けるわけにはいかないし、終わるわけにはいかない。たどり着いた先にどんな結果が待っているかは想像も付かないけど、私はそこに行かなきゃならないんだと思っています。その人を倒すまで、絶対に立ち止まらないと決めました」と、防衛ロードの先に見据える希望の対戦相手と戦うまで、王者で居続けると話した。

世羅については「やっぱり戦っていて楽しい」と話す優華 【スポーツナビ】

 一方、敗れた優華は「世羅リさのことをどれだけ考えてきて、フィニッシュ系のスクールガールを繰り出したけど、全部返されて……。こんなに世羅のことを考えて来たのに、対策が甘かったです。本当は勝ってマイクで歌うはずだったのに、マイクを世羅りさに取られて……。エースがどうのとか言っていたけど、強い人だけがエースじゃない! 私だって負けたくないし、負けたと思っていない」とどうしても負けを認めたくないと話した。

 ただ、「これは内緒ですけど」と前置きした上で「『世羅りさは嫌い』と言っているけど、本当は、嫌い嫌いは好きですよ。戦っていて、世羅りさとは本当に合うし、本当に綺麗だと思うし、むかつくけど、やっぱり戦っていて楽しいし。自分を見てくれていなくても、勝手に一緒に切磋琢磨しているイメージがあって、勝手にライバルになっているイメージだと思います」と世羅を認めている。

 また会見場で一緒になった2人だが、優華が「あと1日でいいので、ツイッターをフォローして下さい」と世羅にお願いをすると、世羅は笑顔で「いいよ」と応え、無事にその後、世羅は優華のアカウントをフォローしたようだ。

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