【全日本プロレス】 平成生まれの宮原が史上最年少三冠王者 中島がGAORA王座V2に成功

高木裕美

宮原が20分超える熱戦制す

宮原健斗が平成生まれ史上最年少三冠王者に戴冠 【横田修平】

 12日の全日本プロレス「2016エキサイト・シリーズ」東京・後楽園ホール大会では、2大タイトルマッチ及び「Jr.BATTLE OF GLORY」公式戦などが行われ、983人を動員した。

 メインイベントの三冠ヘビー級王座決定戦では、宮原健斗がゼウスを破り王座初戴冠。平成生まれの宮原が、26歳11カ月で史上最年少戴冠記録を更新した。

 当初、同大会では、前三冠王者であった諏訪魔に宮原が挑戦する予定であったが、諏訪魔が右アキレス腱完全断裂により王座を返上。諏訪魔からピンフォールを奪っていた宮原、ゼウスで決定戦を行う運びとなった。

 ゴングが鳴っても両者すぐには動かず。ゼウスは場外で宮原をイスに座らせてランニング攻撃を狙うが、宮原がキックで迎撃し、鉄柵めがけて投げ捨てる。すると、ゼウスも宮原の顔面を鉄柱に打ちつけ、先ほどのお返しとばかりに、鉄柵めがけての急所攻撃。10分過ぎにはゼウスがサソリ固め、ナックル、チョークスラムからラリアットで1回転させ、必殺のジャックハマーを狙うも、宮原はジャーマンで切り返すと、ハイキック、ヒザ蹴り、ランニングニーとたたみかけ、なおもこらえるゼウスをシャットダウン式ジャーマンスープレッックスで仕留めた。

宮原「オレらの世代で新しい輝きを」

試合後は新取締役・大森隆男が挑戦を表明 【横田修平】

 20分を超える熱戦を制し、新王者となった宮原の前に、今年から全日本の取締役になった大森隆男が現れ、「最年少三冠チャンピオンか、まずはおめでとう」と祝福すると、すぐさま「オレが何のためにこの場所に来たか、分かりやすく言ってやろう。そのベルトに挑戦させろ」と挑戦表明。「明日の銚子大会も負けない」と、翌日の千葉大会で行われる世界タッグ王座次期挑戦者決定戦(秋山準、大森組vs.宮原、ジェイク・リー組)での必勝も誓った。宮原も「どっちの世代がこれからの全日本を引っ張るか、勝負しましょう」とこれに応じたため、3.21沖縄・豊見城市民体育館大会での三冠タイトルマッチが決定的となった。

「小さいころからの夢だった三冠ベルトをつかむことができた。このベルトが、この時、このタイミングで手元にあることは、自分なりの宿命。その宿命と戦って、絶対勝って、もっとこのベルトが似合う男になります」と誓った宮原は、「全日本は伝統のある団体。だけど、その昔の輝きを取り戻すのではなく、オレらの世代で新しい輝きを作っていきます」と、世代闘争を制し、自分たちで全日本に風を起こすと訴えた。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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