難しい最後の1枠…「眼を重要視」=16年センバツ出場32校の選考理由
今大会から選考委員会全体の委員長を務める八田英二日本高校野球連盟会長は、「毎年のことながら困難な作業。選考委員の方々に知恵を出していただいて、すばらしい結果を出していただいたと思います。21世紀枠に関しても推薦基準に照らし合わせて、素晴らしい学校が選ばれたと思います。32校の選手の皆さんには、開会式まで50日ぐらいありますので、練習をしっかりして、勉学も同時に励んでいただいて、元気な顔で3月20日に開会式を迎えていただきたい」と総括した。
今回は9地区の選考理由を振り返る。
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投攻守の比較で土佐に軍配
毎年難しい両地区比較のラスト1枠で決まったのは開星。小川信幸・地区別小委員長は「開星は優勝した創志学園(岡山)に0対5で敗れたが、安打数は互角の8本で試合をあきらめない粘り強い打撃と、準々決勝の出雲(島根)戦では集中打で9回サヨナラ勝利を挙げたのは見事。エースの吉川(貴大)は伸びのある直球とスライダーを有効に使い、3試合すべて完投。防御率1.80で安定感は抜群」と選出理由を話した。
ここでも済美との差はチーム力。記者会見では点差などの面でも質問が飛んだが、毎日新聞大阪本社の大坪康巳スポーツ事業局長は、「データはあくまでも参考資料で、実際に選考委員の方に現場に行っていただいて眼で見て判断をしていだだきます。同じ1点差でもゲーム内容は違いますし、現場で見た場合は数字と違う印象をお持ちになられます。選考委員会では眼を一番重要視しています」と基本的な方針を解説した。
神宮枠で四国4の可能性もあったが…
また、明治神宮大会枠が四国にもたらされたことで、結果的に中国地区に間接的な恩恵があったとの見方もできるが、「神宮大会枠は優勝した地区が恩恵を受けるべきで、今回はその恩恵で基本数が四国3、中国2になった。神宮枠が四国にいったからバランスを取って3校ずつにしたわけではない。理論上は4校と2校もありえるが、選考をした結果3校ずつということになりました」と大坪スポーツ事業局長は丁寧に説明した。